衆議院議員の衛藤征士郎氏は5月9日、ルポール麹町で行われた亜東親善協会の第六回通常総会にて新会長に就任。日本と台湾が自由貿易協定(以下:FTA)の締結を一刻も早く締結するよう懇願した。
衛藤氏は本紙の取材に対し、今後の更なる日台関係構築には「FTA締結こそが今後の重要課題である」と指摘。「この締結が成功すれば、(日台関係の)道が一気に広がる。日本政府は真剣に考える必要がある」との自身の見解を述べた。現在ではFTA締結実現に向け、外務省や財務省、農林水産省など行政機関に働きかけているという。
これまで衆議院議員の副議長や防衛庁長官など政治界においても重要なポストを歴任してきた衛藤氏。東日本大震災の被災者支援に尽力した台湾に対し感謝の意を示すため、副議長就任時の2011年5月に台湾を訪問した際は、「衆参両院の正副議長の台湾訪問は1972年に日本と台湾が断交して以来初めて」として、注目を浴びた。また、日台関係強化を目的とした議員連盟・日華議員懇談会の副会長としても、日台関係発展に長年貢献している。
一方、同総会には台北駐日経済文化代表処(以下:代表処)の謝長廷代表、各部署の幹部らが来賓として招かれたほか、日台関係を担う地方の国会議員や市議会議員ら多数が出席した。謝代表は挨拶で「同協会の皆とともに、より一層レベルアップし、日台関係を強化していく」と支持した。
同協会はアジアの平和と繁栄を希求し友愛と信義を基調とした国際関係の樹立を目的に1949年に発足。2013年に社団法人から一般社団法人に移行されてより第一回通常総会を開催し、大江康弘氏が5年間会長を務めた。