台湾労働部は8月14日に開いた「基本工資審議委員会」で、2020年1月1日より最低賃金を引き上げる方針を固め、同15日、台湾行政院がこれを正式に決定した。月給の最低賃金は現行の2万3,100台湾元(日本円=約7万7,000円)から2万3,800台湾元(同約7万9,333円)となる(引き上げ率は3.03%)。時間給の最低賃金は現行の150台湾元(同約500円)から158台湾元(同約527円)と引き上げられる(引き上げ率は5.33%)。
台湾労働部は、月給の最低賃金引き上げにより恩恵を受ける労働者は約183万2,600人と推計。このうち本国人は136万7,100人、外国人労働者が46万5,500人だという。月給の最低賃金引き上げにより、労働者、雇用者(使用者)、政府の年間負担額はそれぞれ約5億7,700万台湾元(同約19億2,300万円)、91億9,300万台湾元(同約306億4,300万円)、5億1,800万台湾元(同約17億2,600万円)の合計約102億8,800万台湾元(同約342億9,300万円)増える事になる。労働者の負担額は労働保険や健康保険などとなる。
また、時間給の最低賃金引き上げにより恩恵を受ける労働者は約48万3,300人。労働者、雇用者、政府の年間負担額はそれぞれ約3億2,200万台湾元(同約10億7,300万円)、60億3,600万台湾元(同約201億2,000万円)、3億7,800万台湾元(同約12億6,000万円)の合計約67億3,600万台湾元(同約224億5,300万円)増える。
これにより、来年1月1日より労働者、雇用者、政府の年間負担額はそれぞれ8億9,900万台湾元(同約29億9,600万円)、152億2,900万台湾元(同約507億6,300万円)、8億9,600万台湾元(同約29億8,600万円)増加する事となる。