世界銀行は2月23日、「2021年女性、商業と法律」調査報告書を公表した。満点をもらった国は全て欧米国家で合計10カ国。台湾は91.3点で3年連続アジア一位を確保した一方、日本は81.9点で世界80位に低下した。
世銀の調査報告は、職業や育児、年金など8項目の評価で世界190カ国・地域の男女差別を調べる。満点だった国は昨年の8カ国より2カ国増加し、全て欧米国家だった。また、今回の平均点数は75.3点だった。
台湾は2020年と同点数の3年連続アジア一位。世界順位ではアメリカと並び34位を獲得。各項目の評点をみると、台湾は居住移動、就職、賃金、婚姻と個人資産管理で満点を獲得し、育児は80点、そして起業と年金が75点だった。
一方、日本は昨年と得点は変わらなかったが、順位は昨年の74位から80位に低下した。各項目では居住移動、育児、個人資産管理と年金で満点だったが、婚姻と起業がそれぞれ80点と75点で、就職と婚姻が50点だった。今月、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗元会長の発言を巡り、日本の男女格差問題が海外メディアに広く報道された経緯もあり、それが評価に影響されたと見られる。
なお、女性の労働権利が改善しつつあるが、米紙CNNは2073年まで全世界の男女格差が解消できないとも予想している。