台湾中央選挙委員会は5月14日、桃園市の沿岸部に建設中の天然ガス受け入れ基地移転の賛否を問う案など3件の国民投票の実施を決定した。すでに決まっている第4原子力発電所(新北市貢寮区)の稼働の是非を問う国民投票を含め、計4件の投票が8月28日に実施される。
新たに実施が決まったのは、成長促進剤「ラクトパミン」入りの餌で飼育された豚の肉や関連製品の輸入全面禁止▽全国一斉に行われる選挙が住民投票の実施決定から半年以内にある場合、両者を同日実施する▽台湾中油の第3天然ガス受け入れ基地を桃園市大潭の藻場海岸および海域から移転させるーの3案についてそれぞれ賛否を問う国民投票。第4原発の稼働に関する国民投票の実施は2019年12月に決まっていた。4件とも、投票実施を求める署名が規定数の約29万人を超えた。
ラクトパミン入り豚肉の輸入禁止及び国民投票と全国一斉選挙の同日実施に関する2案は、野党国民党の立法委員から提出された。なお国民投票は、賛成票が反対票を上回った上で、賛成票数が有権者数の4分の1以上に達した場合に成立する。