台湾の与党民進党の党主席を兼務する蔡英文総統は1月12日、台湾が2011年から継続している福島など5県産食品を対象とした輸入禁止措置について「台湾政府は必ずや全力で国民の健康を守る」と述べ、国際的基準と科学的データに基づいて日本産食品の輸入の問題と今後の日本との協議に向き合う考えを示した。党の中央執行委員会で語った。
台湾は2011年の東京電力福島第1原子力発電所事故以降、福島、茨城、栃木、群馬、千葉の5県産食品の輸入を禁止している。蔡総統は成長促進剤「ラクトパミン」を使用した豚肉の輸入継続が先月の国民投票で決まった事を念頭に「世界に向かっていく台湾の人々の決意が示された」と言及。台湾と日本双方の窓口機関が意見を交わす「台日貿易経済会議」が2月に開かれることが1月11日に発表された事にも触れ「長年来、食の安全の問題は台日が経済、貿易交流を深化させる上で重要な課題になっている」と指摘し「国民の健康や安全を守ることを原則として問題に向き合い、社会の各界と理性的な話し合いを進めていく」との姿勢を示した。