台湾行政院農業委員会農糧署(胡忠一署長)は7月5日、茨城県笠間市(山口伸樹市長)の市内全中学校6校(笠間中、稲田中、友部中、友部第二中、みなみ学園(後期課程)、岩間中学校)向けに、台湾台南市産のマンゴーを「給食用として提供する」と発表した。約2500人分を7月中旬に届ける見通し。同署は「台湾と日本の交流深化に期待しています」とコメントした。
同署は2019年7月に、笠間市と「食を通じた文化交流と発展的な連携強化に関する覚書」を締結している。これまでバナナ、マンゴー、文旦、パイナップルなどを学校給食に提供した経緯がある。胡署長は「台湾のマンゴーの生産について紹介したランチョンマットも制作して提供しました。日本の児童や生徒たちに台湾の美味しい果物を食べてもらうだけでなく、台湾の産業や文化についても理解を深めてもらえれば」と話した。
これを受けて山口市長は「台北市には笠間市の台湾交流事務所があり、農糧署の皆様には日頃から大変お世話になっております。今般は台湾の美味しい果物をご提供いただけるとの事に感謝申しあげます」と謝辞を述べた。また「台北駐日経済文化代表処の関係者様も笠間によくお越しいただいており、地元の中学生と交流させていただいております。これからは観光から経済への交流を深めていきたいです」と述べ、さらに「笠間市は栗の生産量が日本一です。今秋には収穫時期を迎えます。台湾の子供たちに是非食べて欲しいです。機を見て提供させていただきますので楽しみにして下さい」と述べた。
笠間市台湾交流事務所(日本笠間台湾弁事処)の木下知香所長は「台湾のマンゴーが初めて給食で提供された2020年7月は、「みなみ学園義務教育学校の6~9年生の 約70人に提供しましたが、今年は笠間市内の全部の中学校に提供させていただきます」と喜んだ。また「新型コロナ収束後には台湾の皆様に笠間市を訪れていただき、美食を堪能して欲しいです」と話した。