「台湾・淡江大学 落合教授が死去 30年近く日本語教育に功績」

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落合由治教授

 台湾における日本語教育の名門である淡江大学(新北市淡水区)で1994年から30年近くにわたって教えてきた落合由治(おちあい・ゆうじ)教授が9月12日、新北市の馬偕医院で病気により亡くなった。62歳だった。病名などは公表されていない。

 落合さんは静岡県出身、国立広島大学文学部卒業、同大学院社会科学研究科修了。広島県で高校教諭を務めた後、1994年に台湾に渡り、同大学外語学院日文系(日本語学科)の講師となる。以後、副教授、教授になり、授業で日語会話(日本語会話)、日文習作(日本語作文)、日本語言学研究、日本文章表現論などを教えてきた。また、台湾日本語文学会理事、台湾日語教育学会理事を務めた。

 夫人は曽秋桂・同大学日文系教授兼主任(台湾日語教育学会理事長、台湾日本語文学会理事長)。落合教授は夫人とともに同大学で日本の小説家、村上春樹氏を研究する「村上春樹研究センター」を2014年に起ち上げた。現在、夫人が同センター主任を務める。

 穏和な性格で、同僚たちからの信頼が厚く、学生たちからも慕われた。「誰からも尊敬される穏和な人柄だった。非常に優秀な老師(教師)だった」などと、62歳という早すぎる死を惜しむ声があがっている。

 9月18日に高雄市で告別式が行われる。告別式とは別に教え子、同僚らによる「落合先生を偲ぶ会」が開かれることになっている。

友人である日本語教師、邱栄金さんがSNSに落合さんの功績、人柄を称え、その死を悼む追悼文(中国語)をアップしている。

https://www.facebook.com/lts.tw/posts/pfbid024QaJwMYChej9kffdvasXtjL8KG6icLhLrTNaqEtBSAYwUqvsBMtenMbzAEjYZTb6l