G20で米中首脳会談、台湾問題に合意せず

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バイデン氏は会談後記者会見を行った(中央社から)

バイデン米大統領と中国の習近平国家主席は11月14日、主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の会期中に会談を行った。バイデン氏就任以来両国の間では首脳会談を行っていたが、今回は初めての対面会談だ。緊張関係が緩和したものの、両超大国による対立の状況は変わらない。

両国は対立関係の本質を再認識

公式声明を見ると、両国は今回の会談で対立関係を改めて認識したものの、衝突に発展させるつもりはないと強調した。会談が終わった後、米ブリンケン国務長官は来年に中国を訪問すると発表し、また両国は定期的な対話を再開することを決めた。バイデン氏の話によると、両国の関係は「衝突」でなく「競争」との位置に付けている。

一方、公式声明では二つの合意を強調し、一つ目は気候変動対策や食糧安全保障などの協力で、二つ目はロシアによるウクライナ侵攻中に核兵器使用の反対を一致することだ。

台湾問題で溝が深まる

今回の面談に最も注目される台湾問題について、両国の間では明確な温度差が付いている。今年8月にペロシ米下院院長の台湾訪問をはじめ、米議会の台中国の強硬姿勢が明らかになり、台湾を支持することが民主、共和両党のコンセンサスになっている。

バイデン氏は「一方的な現状変更の試みを反対」と米国の基本国策を強調したが、習氏は「現状を変更しつつあるのは米国側だ」と不満を隠さず、バイデン氏最近の台湾防衛の発言を警戒しているようだ。 会談の成果について、台湾メディアは「口と腹が違う」と評価し、これから台湾海峡における衝突がますます注目されると判断している。