台湾桃園国際空港はこのほど、日本行きの一部の航空便搭乗者を対象に、通常日本で行う「入国審査」を、同空港の搭乗待合室で行う「プレクリアランス」として試験導入する。期間は1月18日より同31日まで。同社のHPで1月18日に発表した。台湾の対日本窓口機関・臺灣日本関係協会と日本の対台湾窓口機関・日本台湾交流協会が「日台空港入国事前審査備忘録」に調印した事に対応した措置として、今回の試験導入を決めたという。
試験導入は、新型コロナウイルスを巡る水際対策の緩和及び春節(旧正月)を挟む連休による旅行者増加に対応し、さらに日本入国時の審査時間を短縮させる事が目的とみられる。具体的には日本の入国審査官を桃園空港に配置し、搭乗までの時間内に入国審査を行うもの。審査内容は待合室でパスポートの確認、顔写真の撮影、指紋の採取などで、日本入国時に本人確認の手続きが完了していれば入国可能という。
なお「プレクリアランス」の利用は個人の希望により選択できる。カウンターでチェックイン時に申込み、出発の30分前までに手続きを終わらせるのが条件となる。対象はチャイナエアラインのCI178便高松行き、CI116便福岡行き(金、日曜出発便)、CI112便広島行き、エバー航空のBR118便仙台行き、BR116便札幌行き、日本航空のJL814便関西行き(月、火、金曜出発便)で、90日以内の短期滞在を目的する搭乗者に限る。
同空港によると、訪日旅行者を対象とした事前審査は2005~09年にも実施した経緯があるという。