米下院議長が台湾訪問か~中国が反発

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マッカーシー下院議長(写真:中央社)

台湾の友好国議員らが続々と台湾を訪問するなか、米国のマッカーシー下院議長が「今春にも台湾訪問する」とのニュースが1月23日、米紙パンチボーニュースにより報じられた。マ議長は野党共和党に属し、1月10日に投開票された議長投票を経て就任。2022年の国会選挙で「議長として台湾を訪れたい」と述べ、台湾への好意を示していた。

米国はこれまで、2022年8月に当時の下院議長で与党民主党のペロシ氏が台湾を訪問した経緯があり、党派を問わず米国会が台湾を支持している姿勢が明らかになった。

中国外交部の毛寧報道官は、米国会の台湾関連行動をめぐり「米中関係と台湾海峡の平和と安定を損なうことのないように」と批判した。「世界には一つの中国しかなく、台湾は中国の一部である。中国は引き続き国家の主権と領土保全を断固として守っていく」との立場を強調した。

昨年8月ペロシ氏の台湾訪問に、中国側が反発(写真:ペロシ氏SNS)

中国はペロシ氏の台湾訪問時に、台湾周辺で大規模な軍事演習を実施し、ミサイルの可能性があるものを発射。台湾上空を経過し、日本の排他的経済水域(EEZ)に落下した。今回のマッカーシー氏の台湾訪問に対し、中国側は「(ペロシ氏の台湾訪問)より激しい反撃もありうる」と武力行使も示唆した。

マ議長は中国の反発に「今のところ台湾訪問の計画がない」と、米紙の報道を否定したものの「私がいつどこに行くのか、中国側に指図する権利はない」と中国の過干渉に不満を吐露した。

游錫堃議長は中国の反発に反論(写真:游錫堃氏SNS)

一方、台湾の游錫堃立法院長は「世界宗教自由サミット」に出席するため、1月31日より米国を訪問している。現地の報道陣に「台米関係は密接で国会間の交流は正常なこと。中国の反応は過敏だ」と自らの見解を示した。