台湾在日福岡留学生会(林以芯会長)が4月30日に福岡市のアークホテルロイヤル福岡天神で令和5年の新入生歓迎会を開催し、新入生、先輩学生、支援者など約60人が参加した。
コロナ前に比べると、福岡への留学生数が減少した感は否めないものの、学生一人一人が見せる笑顔と気遣いは集まった支持者に変わらぬ親近感を感じさせ、日台の連帯感を強く印象づけた。
会の進行は参加者が飛行機に乗り合わせている前提で、林以芯機長の操縦で台湾を飛び立った飛行機が福岡空港に着くまでの途中にいろいろなイベントを織り込むという形で行われ、従来にはない新機軸で、新しい執行部の意気込みを感じさせるものだった。
離陸後の「機長挨拶」で林会長は、まず新入生を歓迎する言葉を述べた後、「台湾と日本の間には文化的な交流が多い。海外留学は新しい文化に触れる素晴らしい経験となる。皆さんが福岡の留学生活を楽しみ、日台の交流を一層深めるための様々な活動を計画したい。一緒に成長し、交流を深めていけることを楽しみにしている」と抱負を語った。
次いで来賓を代表して重冨剛克(山口県日台交流協会)、武濤研二郎(福岡県国際交流センター)、鬼木 誠(衆議院議員)の三氏が、日本を留学先に選んだことへの歓迎の言葉とともに、次のような励ましのメッセージを送った。
重冨氏「大きい努力はもちろん必要だが、小さな良い習慣を身につけて欲しい。例えば手を洗うという習慣は感染症を予防する。また月に一度は両親に手紙を書くことで家族の絆が深まる」。
武濤氏「交流センターの中に留学生サポートセンターが有り、生活面のサポートもしている。日常生活の困りごとでも、就職のことでも遠慮なく相談に来て欲しい。またTSMCに見られるように、日本と台湾は優れた技術を提供し、切磋琢磨し合う仲だ。お互いに頑張ろう」。
鬼木氏「日本で沢山の仲間を作り、いろいろな体験をして充実した留学生活を送って欲しい」。
その後ウーロン茶で乾杯した後は、各テーブルに2~3人づつ着席した留学生と支援者が食事をしながら歓談する光景が広がり、さっそく数日後に訪ね合うことを約束する様子も見られた。
食事がある程度進んだ後は恒例の「お楽しみ抽選会」に移り、支援者から提供された数々の景品の当選番号が読み上げられるたびに歓声が上がったが、やはり最大の関心事は福岡~台北間の航空券。中華航空の林敬斐・福岡支店長が数字を読み上げると、当たった学生からは喜びの声、外れた人からは落胆のため息、といういつもの風景が展開された。
そして最後は留学生と支援者の数人が共に壇上に上がって「愛拼才會贏(努力なくして成功なし)」を歌い、会場に残った人々が手拍子で応えて、和やかに会を締めくくった。