在日台湾婦女会(武田佳蓉子会長)は4月20日、東京都内で「2025年度総会」を開催した。在日台湾人や来賓など約60人が参加した。

総会は会員交流を基本に、台湾の国際参加、なかでもWHO(世界保健機関)とWHA(世界保健総会)への支持が表明された。その後、年次の報告に続いて国際人道支援の専門家による特別講演も行われた。講演では、海外に居住する台湾人女性らの行動力や国際的視野の高さなどが示された。

武田会長は、会の設立から22年間にわたる台日文化交流や地域貢献活動の歩みを振り返り、今後の世代交代と若返りの必要性について言及した。「台湾の民主的価値を守り、次世代が自らのルーツと文化を理解できるよう努めたい」と表した。

来賓で台北駐日経済文化代表処僑務組の李承芸副組長は、婦女会の長年にわたる活動を高く評価し「健康はすべての人の権利であり、台湾が国際的な医療・防疫体制から排除されるべきではない」と述べ、台湾のWHA参加を在日華僑社会からも後押しするよう呼びかけた。さらに僑務委員会が提供する「i僑カード」の活用を訴求し、アイデンティティの強化と国際的なネットワーク構築の重要性を強調した。

なお、特別講演では、長年にわたり国際緊急医療や人道支援に従事してきた林晴実氏が登壇。「命をつなぐために~国際人道支援の現場から」を題材に、救命の現場で得た経験や想いを話し、参加者らは共有していた。

総会は、在日台湾人女性らには感慨深い交流となり、連帯を育む貴重な機会となった。国際社会に対しも台湾の存在感と貢献を再認識する場となった模様だ。