参政党党首 神谷宗幣氏インタビュー

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神谷宗幣議員は7月31日本紙の取材に応じた
神谷宗幣議員は7月31日本紙の取材に応じた

【東京発】台湾新聞社は7月31日、、参議院会館神谷宗幣事務所で参政党神谷党首にインタビューを行った。先の参院選での大幅な議席を獲得して躍進する参政党の党首に伺った。

Q 参院選挙で大幅な議席を獲得した要因は

A 要因は三つあります。①は3年間を費やして構築した党の組織化です。②は選挙前に議員が加わり党の議員が5人となった事でテレビ出演が可能となった事です。③は日本のリベラルの人々から叩かれたことが逆に話題となり、注目されたのではないか。と分析しています

Q 選挙戦で日本人ファーストをメーンにした理由は

A グローバリズムに規制をかけていく。ともすれば外国人差別になると切り取られた経緯はありますが、台湾とも交流しています。米国とも行き来しています。国際協調が大切です。もちろん日本人の暮らしも大切です。その暮らしを立て直そうとする考えが日本人ファーストです。経済活動の中でしっかりとした規制は必要です。発言には気をつけながらも治安を維持していくためのスローガンです。結果的に日本人ファーストが注目されました。

神谷議員が参政党の政見を述べる
神谷議員が参政党の政見を述べる

Q 外国人規制に対する具体策は

A 決して強硬ではありません。投資目的の土地などの取得に対する税率や企業進出における各種ビザの基準、これらに規制をかけていかないと諸問題が小さいうちなら対応できますが、制度に制限をかけなければ問題が拡大します。外国人への一定の規制は必要であり、ひいてはそれが日本への価値の向上、ブランドの向上につながるのではないか。

Q スパイ防止法については

A 諸外国が制定している一般的な内容を精査しながら、諸国との連携を図る時に必要となる情報の重要性を鑑みて進めていきたい。

Q 安倍元首相が標榜していました台湾有事は日本の有事に関しては

A 台湾と日本は運命共同体です。台湾で争いがあれば海路が閉ざされ、日本も死活問題です。立場としては、台湾有事は起こさせてはならない。軍事衝突はダメージがあるからです。

Q 台湾と日本に強い確固たる交流はなく日本政府は中国の顔色を伺ってます

A 我々も議連を作って交流しています。米国とも協力しながら前向きに発展させたい。

Q 次期衆院選に対する考えは。政権が変わった場合の対処は

A 具体的な計算はしていませんが、30~40議席は取りたい願望はある。今回の参院選挙を総括して改めて取り組みたい。参院選も自民党の保守層からの票の獲得を目指した訳ではなく、結果として30%程度の保守層からの票が入ったとの見方もありますが、党の主張は反グローバリズム、30代から50代の子育て世代をターゲットにしてきました。ですから自民党に票が戻ったとしても戦略的なダメージはないと思います。早ければ9月か10月に解散される事を前提に準備しています。

Q 現政権をどう思っていますか

A 特に関税に関してはがっかりしている。ただ、何か抱えている案件があって取り組んでいる気がします。私利私欲で続投しているとは思いません。外交上の課題を抱えながらですかね。でも、選挙に3回も負けているわけですから、民意を少し反映されたほうが良いのかとも。

神谷議員は、「日本人優先」というスローガンは外国人を差別するものではなく、過度に拡大するグローバリズムを抑制することが目的であると説明しています。
神谷議員は、「日本人優先」というスローガンは外国人を差別するものではなく、過度に拡大するグローバリズムを抑制することが目的であると説明しています。

Q 反グローバリズムについての具体策は

A グローバル化は進んでいくと思います。ただ、グローバル化とグローバリズムは少し違います。グローバル化は反対していません。交流も貿易も大切だからです。グローバル化の中で一部の巨大な資本だけが増大し、結果、中間層が貧困化する事に異を唱えています。しかし、技術交流は必要です。グローバル企業の増加は致し方ないですが、国民が豊かに暮らせるために規制は必要です。総じてバランスを保つことが肝要ではないかと思います。問題を提起し、何でも手放しにしてはいけないと言うことです。国民の生活を守るために議論しながら進めていきたい。

Q 中国から右派政党に対する危機感が聞こえますが

A 中国系の人が帰化して立候補するケースが増えています。意図的に帰化する事に警鐘を鳴らしています。危機感を持たないと、20年後くらいには帰化した中国系の政治家が合法的に法案を出してルールを変え、戦争せずに中国の一部になる、いわゆる経済植民地になる懸念もあります。中国共産党から我が党を叩くのは、日本人にとって正しいことをしている政党である証左ではないでしょうか。

Q 中国共産党から褒められたらお終いかと

A 中国共産党のやり方は脅威です。日本の国会議員としての危機感は持っています。

Q 参政党の議員について

A 国籍はチェックします。やり過ぎはいけませんが、外国人排除でも血統主義でもありません。

Q 外国メディアからの日本人ファーストなどナショナリズムに批判的ですが

A 日本のオールドメディアからは批判が多くありますが、インターネットを通じて外国人からYou tubeなどSNSを通じて、ついに日本にも国益を守ろうとする政党が生まれたね、とのご意見を多くいただき評価されています。今までの旧体制派は極右だと批判します。トランプ政権も欧州諸国も右派の政党は出てきています。それぞれの国を守りながら国際協調はしていきましょう、と思想は似ています。

Q 今回の選挙戦はSNSの影響が功奏しました

A 参政党はSNSの呼びかけで発足した政党です。前回までは私が、今回からは30代の女性にSNSは任せました。女性、そして若年層に向けセンスある訴求で取り組んでもらいました。他方、選挙街頭演説では一部の妨害もありましたが、それが報道された事で逆に話題性が増えました。挑発には負けず3年間の経験でむしろ場慣れしました。

Q これからの台湾との交流について

A 日華議連懇談会のメンバーも増えました。さらにこれから参加の促進も図ります、私も市議会議員時代から交流しています。5人の議員全員がメンバーです。いま18人の党の議員がいます。参加を呼びかけます。皆で台湾を訪問したいです。与党ではないので具体的なことはできませんが、継続していきます。

2025.08.13