【東京訊】台湾外交部の林佳龍部長はこのほど、産経新聞に寄稿し「台湾の自由民主主義体制や半導体製造能力が揺らぐ国際秩序の安定に貢献できる」と主張した。米ニューヨークで開催中の国連総会にあわせて寄稿したもの。「台湾が国連および関連機関への参加を認められるよう」と各方面に支持を呼びかけた。
以下に林部長の寄稿文を抜粋
林部長は「国際社会は現在、不確実性と紛争や経済的威圧、偽情報の拡散、権威主義政権によるグレーゾーン戦術など、複合的な脅威に直面しており、平和を当然視すべきではない。民主国家が団結してこそ、私たちの生活様式と価値を守れる」と強調した。「台湾はインド太平洋の第一列島線の最前線に位置する」とし「民主と自由を守りつつ、強靭な経済力と半導体産業を通じて世界の安定と繁栄に寄与している」とした。
台湾は、世界第21位の経済規模を誇り、AIや半導体分野で世界をリード。全世界の半導体の6割以上、先端半導体の9割を供給し、各国の発展を支える不可欠なパートナーとなっている。また、台湾は中国との衝突を望まず「挑発もしない」と強調。台湾は北京に対し、「平等」と「尊厳」を基盤とした二者間対話の再開を呼びかけている。その上で「台湾の存在そのものが威権体制の脅威に直面しながらも民主制度が健全に成長し続けることを証明している」と訴えた。さらに「台湾は非レッド・サプライチェーンを核心とする経済・貿易戦略を推進し、重要産業が威権体制に支配されることを防いでいる」とした。
一方で、台湾が国際社会に多大な貢献をしているにもかかわらず、正当な評価を受けられず、国連システムに参加できない現状について「不公正だ」と指摘。その要因は、中国が国連総会第2758号決議を恣意的に歪曲してきたことにあると批判した。中国は同決議を「一つの中国原則」と牽強に結びつけ、台湾の国際参加を阻むための政治的道具として武器化していると非難した。
「同決議は中国の国連代表権のみを扱っており、台湾については一切言及していない。台湾が中華人民共和国の一部であるとも記されておらず、中華人民共和国に国連システム内で台湾を代表する権限を与えるものでもない」と強調。その上で「国連は中国の政治的圧力に屈し、台湾を国際社会から排除し続けている」と訴えた。
さらに、G7首脳会議をはじめ多国間の場で台湾海峡の平和と安定の重要性が繰り返し確認されているとし、複数の国々が「2758号決議は台湾の地位を決定せず、国連を含む国際組織から台湾を排除していない」との明言に言及した。台湾はこうした不公平に抵抗し、国際的な支持が得られるよう取り組んでいる。
国連創設80周年と「2030年持続可能な開発目標(SDGs)」の達成期限まで残り5年となった今こそ、林部長は「誰一人取り残さない」「手を取り合い未来に進む」という国連の理念を実現するためにも台湾を国際社会に迎え入れるべきだと訴え「台湾が有する価値と能力を受け入れ、ともにインド太平洋と世界の未来を築こう」と呼びかけた。
讓臺灣共促全球和平與繁榮―外交部長林佳龍
【東京訊】外交部長林佳龍配合正在美國紐約舉行的聯大總會投書《產經新聞》,強調臺灣的民主自由體制及半導體製造能力能為穩定逐漸動搖的國際秩序作出貢獻,呼籲各方支持臺灣參與聯合國及其關聯機構。詳細內容如下。
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當前國際社會正面臨不確定性與多重威脅,從持續不斷的衝突與經濟脅迫到假訊息擴散,以及威權政權加劇運用灰色地帶手段,已危及以規則為基礎的國際秩序。我們絕不能將和平視為理所當然。唯有民主國家團結一致,方能捍衛我們所珍視的生活方式與價值。
台灣位處「印太第一島鏈」最前線,堅守民主與自由,以抵禦威權主義擴張,並憑藉強健經濟實力與半導體產業為全球穩定與繁榮作出貢獻。作為全球第21大經濟體,台灣在人工智慧與半導體領域傲領全球,生產全球超過六成的晶片及九成的先進晶片,成為全球各領域發展的關鍵夥伴。
台灣從不尋求與中國發生衝突,也不會主動挑釁。台灣呼籲北京在平等與尊嚴為基礎上,恢復雙邊對話。台灣證明,即便面對威權體制威脅,民主制度仍可成長茁壯。台灣並推動以「非紅供應鏈」為核心的經貿戰略,防範關鍵產業遭威權體制所掌控。
遺憾的是,儘管台灣對全球貢獻良多,但卻未獲得國際社會應有的認可,亦無法參與聯合國體系。這種不公不義源於中國對聯合國大會第2758號決議的惡意扭曲。中國將該決議文與「一中原則」不當掛鉤,將該決議武器化,藉以阻擋台灣的國際參與。
事實上,聯大第2758號決議並未提及台灣,該決議僅解決中國在聯合國的代表權問題,並未述及台灣是中華人民共和國的一部分,也未賦予中華人民共和國在聯合國體系代表台灣的權利。然而,聯合國卻屈從於中國的政治壓力,將台灣排除於國際社會之外。
台灣積極反抗此種不公不義並爭取國際支持。現在已有越來越多國家在雙邊與多邊平台如「七大工業國集團」(G7)峰會等,強調台海和平穩定。此外,多國行政與立法部門已公開表態,聯大第2758號決議既未決定台灣地位,也未排除台灣參與包括聯合國體系在內的國際組織。
在聯合國慶祝成立80週年,以及距離聯合國「2030永續發展目標」僅剩五年之際,正是將台灣納入國際社會的良機,方可落實「不遺漏任何人」與「攜手共進」的願景。台灣呼籲世界接納其所能貢獻的價值與能力,攜手為印太地區及世界創造未來。
2025.09.24