台北駐日経済文化代表処の馮寄台代表をはじめ、台湾報道陣17人が2月4日から5日まで釧路市内を視察した。
日本領土内での台湾漁船による海上トラブルなどで、日本の海上保安庁にお世話になったお礼と台湾に無償貸与された丹頂鶴のお礼、そして、台日関係の親交をさらに深めるためなどが視察の目的。一行は釧路の丹頂鶴自然公園やアイヌ文化古式舞踏を鑑賞し、さらに阿寒湖畔の施設も訪れた。
蝦名大也釧路市長は昨年、何度となく台湾駐日経済文化代表処の馮寄台代表を表敬訪問。日台関係をより一層深めるため、日本の国宝である釧路に生息する丹頂鶴ニ羽を台湾台北市動物園に無償貸与した。今回の視察団らは、釧路で丹頂鶴の姿を見て、夫婦の様な姿に感動した、という。さらに国の重要無形民俗文化財に指定されているアイヌ古式舞踊文化、阿寒湖で人気のワカサギ釣りや四輪バイク乗りも体験した後、日本政府に認定され今年で六十周年を迎えたマリモ(毬藻)の成長過程を、阿寒湖畔にある施設で説明を受けた。
翌日は釧路雪祭りの場に足を運び、全日空ホテルの洋食担当スタッフらが製作した「ビックとキカの歓迎氷像」を前に記念写真を撮影した。
蝦名市長は馮寄台代表一行らに釧路の全日本ホテルで交流の場を設け、釧路市内に在住する台湾と日本の関わる政治家、経済人などが参加した。農林水産大臣政務官衆議院議員仲野博子氏、釧路日台親善協会会長清水幸彦氏、釧路市議会議員石川明美氏、戸田さとる氏など100人以上が集まり、釧路の蝦夷太鼓の音色を楽しみながら愉快な釧路視察の幕を閉じた。
なお、2009年12月から2012年1月までの間に日本の海上保安庁が協力した海上トラブルは26件あるとのこと。