台北街事情

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青信号になると全てのスクーターが全力で発進する

台北でタクシーに乗るとき、注意しなければならない事が3つある。ひとつ目は、後部座席でもシートベルトを着けなければならないこと。ふたつ目は、ドアは自分で開け閉めすること。三つ目は、ドアを開ける際、後方確認を必ずしなければならないこと。たとえ歩道側に出るときでも。
台北では、スクーターの数がとても多い。道路を走っているものも、駐車しているものも日本では考えられないほどの多さだ。おそらく、自動車の数よりも多い。二人乗りは当たり前で、中には真ん中に子供を乗せた3人乗りもよく見かける。
そして、それが赤信号になると、自動車の停止線の前に設定せれている、オートバイ専用のスペースに後ろから続々と集まり、30台ほどになる。この集まるときに、車と歩道、車と車の細い間を縫うように進んでくる。だから、タクシーのドアを開けるとき後方確認が必要なのだ。もし、ドアにスクーターがぶつかった場合、タクシー側の責任となるそうだ。
信号が青に変わると、その30台がまるでレースのようにエンジン全開で走り出す。見ていると、呆気にとられるが、一種の爽快感もある。一方、自転車を見かけることがほとんどない。人に聞くと、台湾は夏が暑いため自転車に乗る人が少ないのだそうだ。また、歩道が荒れているため、自転車の走行に向いていない。それに加え、通勤費を労働者側が負担するため、それを節約する目的もあるようだ。
しかし、エネルギッシュなあの光景を見ると、台湾の躍進の秘密がひとつ解けたように思う人も多いだろう。

赤信号の間にスクーターが専用スペースに集まってくる

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