台湾の高雄市、雲林県、嘉義県各政府が東日本大震災被災地を支援

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     使節団団長の陳菊高雄市長(右から2人)を囲んで記念写真

台湾南部地方は、バナナ、パパイヤやライチーなどの農産物の主要産地であることが日本でも知られている。ところが2009年8月の台風による水害(88水害)で甚大な被害を被り、農林水産の被害は165台湾億元(約445億円)にのぼった。しかし、日本からの多くの支援により、復興を果たすことができた。
 そこで、復興を支援せてくれた日本の市民に「お礼がしたい」「今度は私たちがお役に立ちたい」との思いから、高雄市で生産された様々な果物を東日本大震災の被災地へ届けるプロジェクトを市で挙げて立ち上げた。
 それに先立ち、3月6日東京台場のホテルグランパシフィックで、高雄市長の陳菊氏が友好使節団を率いて、同プロジェクトについての記者発表を行った。会場には、台日のマスコミ関係者を中心に100人以上が出席。注目度の高さが伺えた。
 会の冒頭、高雄市長の陳菊氏が挨拶に立ち、
「市で買い上げたバナナ、ライチ、パイナップル100万台湾元分の農作物を贈ることで、がんばれという気持ちを伝えたいと思っています。台湾の果物は、安全でヘルシー、優良です。安心して食べて頂けます。台湾と日本は、農業、経済において互恵関係にあります。それを深めるため、これからも支援を続けていきます」と語った。今回の寄贈先は仙台市立荒浜小学校。仙台市教育委員会東京支部の斉藤氏が、「被災地の子供たちも、自分たちが世界から応援されていると気づくことでしょう。ありがとうございます」と感謝の辞を述べた。
 また、台湾のトップ女優で、メイクアップアーティストのトニータナカ氏を父親に持つ、田中千絵氏がゲストで登場。田中氏は2008年公開の台湾映画『海角七号 君想う、国境の南』で主演を務め、台湾映画史上最高の興行収入を達成した。同映画は台湾版アカデミー賞といわれる金馬奨で6部門で受賞している。
「日本と台湾は長い友好関係にあります。それを更に続けるためには、お互いに困っている時は助け合うことが大切だと思います。このプロジェクトが、台日の友好関係を発展させることを祈っています」と田中氏はスピーチした。
 記者発表後、被災地へ送る農作物を載せたトラックが出発をするのを、出席者全員で見送った。

         台湾トップ女優の田中千絵さん

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