北京で活動する台湾出身の一流シェフ、台湾人レストラン経営者、グルメに携わる台湾のマスコミ関係者らを集めて組織する「台湾精英名厨倶楽部」の発足式が2012年4月11日、北京市内で開かれた。会は、中国に於ける台湾出身者同士の交流を深め、団結力を高めるのが狙いで、若手シェフや飲食業経営者の育成にも繋げる。発足式には台湾人、日本人関係者ら約200人が出席し、金銭豹有限公司・解恵旭部長や中華美食頻道・梁家珍副総裁、清華大学・李江濤教授らが挨拶を行った。
台湾の料理は種類豊富で味わい豊か、中国からも台湾グルメを求めて旅行に訪れる観光客も年々増えている。中国国内でも「台湾××」と謳った台湾発祥の小吃、料理店を目にする機会も増えた。中国で商売を拡大させる台湾人経営者も増加傾向で、会設立によって飲食業界間の更なる連携強化、市場拡大を目指す。舞台では会員の認定証の授与に加え、打楽器の演奏も行われ、会の発足に花を添えた。三立、年代、東森等の台湾テレビ局数社、中華美食頻道、旅遊衛視といった中国テレビの関係者も訪れ、タレントとしても活動する何京宝シェフらに取材を行った。
現在、中国では台湾に関する映像、情報に関しての規制が存在するが、会では、「今後、どのようにすれば台湾の美食を中国の媒体にスムーズに乗せることができるのか」といったテーマについても話された。
出席者には一流コックが腕を振るった料理が振る舞われ、飲食業従事者が集う会合に相応しいものとなった。台湾グルメ番組に出演する人気シェフで同会に所属する董孟修理事は「この会をきっかけに会員同士が交流を深め、中国内、さらには世界中に台湾料理が広がっていくことを祈願する」と抱負を語った。今後、定期的に会合を開き、中国市場での展開についての情報交換や、若手シェフやレストラン経営者への指導、コックが調理技能を競う大会等を開催していく予定だ。