5月9日から5月24日まで「八田與一展 ~台湾を愛した日本人~」が、台北駐日経済文化代表処公邸1階「芸文サロン」で開催される。
八田氏は、生涯を台湾の水利事業に捧げた日本人技師で、その偉業と人柄から今も多くの台湾人から尊敬と愛情を集めている。台南市には、昨年「八田與一記念公園」が開園し、馬英九総統や森喜朗元首相らが出席して盛大に開園の式典が行われた。
その展示会に先立ち、八田氏の70回目の命日にあたる5月8日、日本、台湾のマスコミを集めて開会のセレモニーが行われた。出席者は100人以上と盛況。日本の主だったテレビ局も取材に訪れ、八田氏と台湾への関心の高さが伺われた。
冒頭、今回の展示会の発案者でもある馮寄台代表は「今回の展示会に来場した人が、八田技師がつないだ台日の絆の大切さを理解し、そして台日交流がさらに進展することを願っています」と挨拶した。
来賓の森喜朗元首相は「同じ石川県出身の八田氏が、台湾で多くの人に大事にされていることを嬉しく思います」と祝辞を述べた。更に「春の園遊会の様子をテレビで見ました。馮大使と天皇陛下が楽しそうにお話をされているところ見て、涙が出るほど嬉しくなりました」と語った。
閉会後も、馮代表と森元首相は展示された八田氏の業績や写真を眺め、旧知の友人のように親しくしていた。