福岡アジア美術館は7月24日までの日程で台湾のアーティスト陳擎耀(チェン・チンヤオ)氏を招聘した。同美術館はアジア近現代美術を専門に取り扱う世界で唯一つの美術館であり、市民とアジアのアーティストとの美術交流を目的に、毎年気鋭のアーティストや研究者を一定期間招聘するレジデンス・プログラムを行っている。
今年、アジアのアーティスト約80人から選ばれたのが陳氏で、1976年生まれ、現在台北に在住している。5月19日には陳氏のトークイベントが同美術館内で開催され、彼のこれまでの作品紹介と福岡滞在中の計画などが発表された。彼の作風は大変ユーモラスで、民族の違いや社会風刺などを写真や絵画などで的確に表現しており、イベント会場内からは時折笑い声がこぼれていた。
福岡滞在中には、各国の料理店でその国の衣装を纏った人達を配した写真作品を制作する「レストラン・プロジェクト」を予定しており、その成果は7月21日〜8月6日に同美術館で披露され、どのようなユーモラスな作品が福岡で生まれるのか興味が持たれる。