~世界7位に、トップは2年連続で香港、日本は27位に甘んずる~
スイスの有力ビジネススクール国際経営開発研究所(IMD)が5月21日に発表した世界競争力ランキングによると、台湾の総合順位は昨年より一つ下がり、調査対象国59か国中、7位。昨年の6位より1ランク下がった。しかしながら、アジアでは日本・中国・韓国を抑えての3位。ランク落ちの原因は経済状況の低下。しかし、「政府効率性」や「インフラ」では過去最高順位を記録。
今回、4つの指標のうち「政府効能性」は昨年より5ランク上昇して5位へと躍進した。これは「ビジネス関連法規」が10ランクと「財政状況」が4ランクそれぞれ上昇。「人口高齢化による経済への影響」は12ランク上昇して31位、「政治不安定によるリスク」は8ランク上昇で24位、「企業の実質税率が企業活動に影響を与えないこと」が6ランク上昇で7位、「個人の税金が労働意欲に影響を与えないこと」が7ランク上昇で13位となった。
「インフラ」は4ランク上昇して12位となり、過去最高。これは、科学建設、健康と環境、教育評価の全ての指標が上昇したことによるもの。一方、「経済状況」では昨年の8位から5ランク下げて13位に。世界的な景気低迷の影響を受けた事が原因と考えられ、経済状況の指標全て(経済・国際貿易・雇用・価格)がランクを下げる結果となった。
また、「ビジネス効率性」も1ランク下げ4位となったものの、そのうち「企業家精神」と「企業の社会的責任」が1位、「顧客満足度重視」が3位と上位を占めている。
台湾経済部の林聖忠次長は「今回、台湾は政府効能でランク上昇したことでまずは政府部門各部署を称えたい、ランク落ちした指標について、経済部としては詳細を理解、検討し、必要な処置をとっていきたい」と述べた。
今回のIMD競争力ランキング、トップは昨年に引き続き香港、2位あは米国。
日本は、昨年より1ランク落ちの27位、韓国は昨年と同じく22位、中国は4ランク落ちで23位、アジアでベストテン入りを果たしたのは台湾だけだった。