台湾産の日本米が日本へ上陸

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アジア地区への戦略米としても視野に
 
 ITベンチャー企業の先端情報技術企画株式会社(大阪市西区=崎村一昭社長)はこのほど、台湾の花蓮県で生産した日本品種米「夢えくぼ」の日本での販売を本格化する。夢えくぼは「台湾での生長は上々(台湾の生産者)」と自信を持つことなどから、近く福井県武生市農協の農協スーパーで販売を開始する。さらに今後、アジア地域への戦略品種として展開させる構想も示唆した。また、台湾でも生産・流通販売の更なる拡充を図る構えだ。 日本品種米「夢えくぼ」は、同社が知的財産権を獲得した独自ブランド種。台湾の亜熱帯気候に適応させるためササニシキを元に品種改良を重ね、食味値※の高さを特徴としている。現在、台湾国内での流通は台南縣の聯發碾米工廠(陳建璋股東兼行銷顧問)が担っている。

崎村社長「やるからにはアジア農業の改革を行う」
崎村社長「やるからにはアジア農業の改革を行う」

 「東南アジアにおける育苗販売・生産でもコストメリットある(崎村社長)」とし、台湾での実績を足掛かりに日本と台湾の稲育種研究機関など専門家とも連携して、構想を具現化していく。目下、アジアなどの地域から問合せ・引合いあるという。
農家:2009十大經典好米得主を受賞した鍾錦海先生「生長はとてもいい」
農家:2009十大經典好米得主を受賞した鍾錦海先生「生長はとてもいい」

※食味値=コメの味に関係するアミロースやタンパク質の割合などを基に、美味しさを数値化した指標。一〇〇が最高で数値が高いほど美味しいとされる。食味鑑定士協会(http://www.syokumikanteisi.gr.jp/index.htm)が全国初の試みとして、同数値を安全・安心・おいしい米を選択できる万国共通の“物差し”として消費者への提供を始めている。