―マグロ以外の国際漁業団体の会員として初めて―
台湾は新設された高度回遊魚以外を業種管理する「南太平洋漁業管理機関(SPRFMO)に9月23日、チャイニーズ・タイペイ名義で正式加盟した。台湾が非マグロ類を管理する国際漁業管理機関に加わったのは今回が初めて。これにより、太平洋の公海における台湾の漁業権益が確保されると見られる。
台湾では、大型漁船(700トン級以上)約20隻が毎年この海域で操業しており、年間漁獲量は約2万4000トン余りで生産額は約10億台湾元(約27億円)以上にのぼる。 台湾外交部(外務省に相当)によると、台湾のSPRFMO加盟実現は遠洋漁業における台湾の実力が国際社会に認められた証であり、今後は他の加盟国とともに、関連海域での漁業資源の持続的利用を推進していきたいとの考えを改めて示した。
SPRFMO事務局はニュージーランドの首都ウェリントンにあり、現在は台湾のほか、オーストラリア、ベリーズ、チリ、クック諸島、キューバ、欧州連合(EU)、デンマーク、韓国、ニュージーランド、ロシアの11の国と組織が加盟している。
また、台湾はSPRFMOのほか、ここ数年で「北太平洋まぐろ類国際科学委員会(ISC)」「中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)」「みなみまぐろ保存委員会(CCSBT)」「米州熱帯まぐろ委員会(IATTC)」などの太平洋各区域の漁業管理組織に時期を前後して加盟している。