交流協会台北事務所が9月13日に作成したプレスリリースを発表
~東シナ海における漁業に関する台湾での報道について~
1 台湾においては,日本政府が11日に尖閣諸島3島の土地の所有権を以前の所有者から国 に移転することを決定したことを受け,あたかも東シナ海における台湾の漁民の方々の これまで行ってきた活動に支障が出るかのような誤解を与える報道が一部見受けられます。しかし,我が国の排他的経済水域における外国漁船の扱いは,日本政府による今般 の措置によって何ら変わるものではありません。
2 日本政府は,さまざまな分野における日台間の実務協力関係が着実に発展していくこ とを希望しており,交流協会としても,日台間の漁業分野における交流や協力を推進し ていくため,引き続き台湾側と緊密に意思疎通と連携を深めていく所存であります。かかる観点から,日本側としても,日台漁業協議が早期に再開され,日台双方が関心を寄 せる様々な議題について率直な意思疎通が行われるとともに,日台双方にとって受入れ可能な協力の在り方を模索していくための建設的な意見交換が行われるよう期待しています。
3 また,馬英九総統が発表された「東シナ海平和イニシアティブ」については,8月7日の記者会見において玄葉外務大臣が述べたとおりでありますが,日本側としても,大 局的観点を見失わずに,東シナ海を「平和の海」としていくための具体的な協力を推進していくことが重要であると考えています。
4 台湾は我が国との間で緊密な人的往来と経済関係を有する重要なパートナーであり、樽井澄夫代表も9月11日に楊進添・外交部長と会見した際,尖閣諸島をめぐる情勢が日台 関係の大局に影響を及ぼすことがないよう希望すると述べています。