日本と台湾で活躍した建築家のドキュメンタリー映画が東京国際映画祭にノミネート

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空を拓く ~建築家・郭茂林という男~
 
 日本初の高層ビルである霞が関ビル、池袋のサンシャインシティや新宿の超高層ビル群、また、台湾の超高層ビルや都市計画に関わった建築家・郭茂林氏の人生を追うドキュメンタリー映画「空を拓く~建築家・郭茂林という男~」が、第25回東京国際映画祭にノミネートされ、10月24日の『日本橋で日本映画を観よう』で上映されることに決まった。
 
 同映画の発起人である加藤美智子氏は「氏の功績を日本でもっと広く紹介する事が私の使命」と語り、また「この映画が日本と台湾との絆を一層深め、つなげていくきっかけになれば幸いです」とも語っている。
 
 郭氏は日本統治下の1921年に台湾で生まれ、1940年台北州立台北工業学校(現国立台北科技大学)卒業後に来日。東京大学助手を経て、霞が関ビル、世界貿易センタービル、池袋のサンシャイン60や新宿の超高層ビル群、また、台湾の超高層ビルや都市計画に携わった建築家。台北駐日経済文化代表処も同氏が手掛けた。2007年には華光奨章(日本では国民栄誉賞に相当)を受賞。2012年4月、急性腎不全のため死去。享年90歳。
 
【空を拓く ~建築家・郭茂林という男~】
監督:酒井充子
キャスト:郭 茂林・李 登輝・呉 家禄
解説:1968年日本に初めて100mを超す「霞が関ビル」が誕生。まだ高さ制限31mだった1960年代前半、このビルの建築チームのリーダーとして参加したのが郭茂林だった。東京大学で建築を研究してきた郭は、この巨大プロジェクトに精鋭たちの力を集約し成功へと導く。その後日本を代表する超高層ビルの高さ記録更新を続け、副都心の開発も手掛けた。プロジェクトが大きくなるほど郭の存在感は増していく。台湾生まれの郭は同郷の政治家、李登輝と共に台北市の都市開発にも尽力。仲間を信じることで皆から愛されていた男の人生を追う。
 
▽上映スケジュール
上映場所:COREDO室町・日本橋三井ホール
上映時間:10月24日 19:00〜
 
▽第25回東京国際映画祭
http://2012.tiff-jp.net/ja/