山梨台湾総会が、10月28日、双葉・日本航空学園(山梨県甲斐市)で中華民国101年国慶大会~2012日台友好フェスタ・豊年祭を開催した。
会場となったJシップホールは、入口に屋台が並び、ホール内は円卓席だけで350人は収容できる規模。ステージ、踊りの場、貴賓席、一般来賓席、一般参加者席と分けられ、午前10時の受付開始とともに参加者が次々と入場した。
オープニングイベントは10時45分開始。山梨台湾総会に属するボランティア団体で、日本と台湾出身者の団員同士の親睦と、日台および国際文化交流を目的として、台湾原住民族の楽曲や舞踊を披露・紹介している原住民陽光舞踊団と韮崎藤井キッズダンスクラブなどによる幻想的且つ迫力満点の歌と踊りから始まった。
第一部の式典は午前11時から。参加者全員による日台両国歌斉唱の後、山梨台湾総会陳秀錦会長は、関係者の努力に対する感謝の言葉とともに「本日は台湾の食文化や民族舞踊などを広く知ってもらいたいと思います。どうぞ1日ごゆっくりとお過ごしください。」と挨拶した。続いて台北駐日経済文化代表処の沈斯淳代表は、台日政府は日本との関係を重視しており、これからも同じ価値観を共有する国としてより緊密な関係を築いていきたいと挨拶した。また、「今日は台湾料理をご賞味いただき、ぜひ、台湾に足を運んでいただきたいと思います」と語った。
来賓挨拶は、山梨県平出亘副知事、甲斐市保坂武市長、山梨県議会議員土橋亨氏、山梨県議会議員山下政樹氏と続いた。このなかで、山梨県の桃の輸出国NO1は台湾であることや静岡空港から台湾まで3時間30分で行けるようになった、ことなどが紹介された。
午前11時25分頃、第一部式典が終了。続いて11時40分、第二部演芸の部に移った。トップバッターは、日本航空高等学校太鼓隊の演舞。この後、石和びゅーグループ加藤芳宏会長が挨拶し、東日本大震災に対する台湾国民からの多額の義捐金に感謝の言葉を述べた。さらに台湾出身の歌手、寒雲さんの唄(「生きる」と「雪の手紙」ほか)、石和びゅーグループ雑技団の演舞、Dance company REIKAの踊り(「よさこい」ほか)、日本航空高等学校吹奏楽団(Jポップセレクションメドレーほか)と続いた。
午後2時過ぎ、原住民陽光舞踊団の音頭で「皆で踊ろう」なるコーナーへ。台北駐日経済文化代表処の沈斯淳代表夫妻をはじめとして、大勢の来賓と一般参加者が手を握り、ステージから踊りの場、一般参加者の円卓へとリズミカルな音楽に合わせて何曲も練り歩いた。会場が一つになった。
来賓の方々が退席した午後3時以降も演芸の部は続いた。Capoeira Besouro Japan(カポエイラ・ベソウロ=ブラジル発祥の格闘技・ダンス)の演舞、原住民陽光舞踊団の演舞の後、全員で中華民国頌(中華民国をたたえる歌)を合唱、中締めの時間となった。角野原住民陽光舞踊団副団長と団員・陳月珍さんは「たくさんの方々のご協力で今日の大会を無事終了させることができました。これからも山梨台湾総会は、日台の国際交流に精進していきたいと思います」と挨拶した。
ところで、中華民国101年国慶大会の人気演目のひとつが抽選会。実は、午後1時に1回目、午後1時30分に2回目、そして、最終抽選会が、午後3時40分頃から行われた。これが最後の演目となった。商品券、台北との往復航空券、32型液晶テレビなど豪華な賞品が当たった参加者の間から大きな歓声があがった。
午後4時、司会が、体調不良で本日出席できなかった今回の大会委員長である曾雌麗利さんの挨拶を代読した。それは、今日の大会の成功を感謝しながら、次のように述べていた。
「特別に紹介したいのは、原住民陽光舞踊団についてです。本日のために毎週土日、2カ月前から踊りの練習に励んできました。決して上手ではなかったかもしれませんが一生懸命踊る姿を見て団長の私も感動しました……私たち山梨台湾総会、原住民陽光舞踊団は日台友好の交流活性化のためにこれからも頑張って参ります」
交流会参加者は約600名にのぼった。