2012年中華民国建国101年を祝う「中華民国101年双十国慶酒会」が10月5日、台北駐日経済文化代表処の主催で東京のホテルオークラ・平安の間で盛大に開催された。レセプションの開始時刻の午後6時前に、すでにロビーに長蛇の列ができるほどの盛況ぶり。すぐに会場内は来賓ら参加者でいっぱいになった。
参加者は、例年同様、日本と台湾の政界,官界、財界の重鎮に加え、実業界、学会、在日の華僑界など多岐に渡り、台湾と日本の友好と発展を願う声の大きさが改めて示された格好となった。
とりわけ今回の「双十国慶節」が注目されたのは、5月に日本に着任したばかりの沈斯淳代表が、件の領土問題の影響で9月12日に台湾に戻っていたため。沈代表は、レセプション前日の4日、急きょ日本に帰任し、5日の「双十国慶酒会」への出席を決めたというもの。
この動向に熱い視線を浴びるなか、酒会の冒頭挨拶に立った沈代表は、軽やかな日本語で台湾と日本の友好の絆の大切さを静かにそして力強く語った。「私は5月30日に、日本に着任しました。東京羽田空港に降り立ったとき、在日華僑および日本の皆様の熱烈な歓迎を受け、非常にありがたく思い、良好な台日関係を発展させていく重い責任に身を以て感じました」と挨拶した。
その後、財団法人交流協会大橋光夫会長が壇上に立ち、「かくも盛大に国慶節レセプションが開催されましたこと、心よりお喜び申し上げます。私は台湾の皆様にお会いする際には何度でも必ず申し上げなければいけないことがあります。それは、昨年3月に発生した東日本大震災の時に、台湾の皆様から心温まる破格のご支援をいただいたことです」と述べた。大橋会長は続けて、「日本には“雨降って地固まる”という言葉がある。台日双方において、個別には多少の意見の違いはあるが、率直に話し合いをすることでいっそう強固な関係になる、という意味だ」と語った。
さらに、日華議員懇談会会長兼衆議院議員平沼赳夫氏が壇上に立ち、101歳になる中華民国に祝賀の言葉を贈るとともに、台日間の往来が航空自由化協定により順調に増加し、今年度は300万人に達することが判明したことなど、深まる台日の経済・文化交流の発展を祝った。
最後の挨拶では、日本中華聯合総会の毛友次会長が乾杯の音頭をとり、来賓一同祝杯を挙げ、おめでとうございますと中華民国の建国101年を盛大に祝った。酒会では、美味な中華料理や紹興酒が提供され、出席した来賓たちは、中華に舌鼓をうった。
この間、会場の中心では、沈斯淳代表夫妻との挨拶を求め、来賓たちの長い列が続いた。また、羅坤燦副代表、陳調和副代表、余吉政副代表は、来賓たちと笑顔で親交を深めた。
この日の参加者は、約1600人にのぼった。