台湾地元メディアによると、12月1日に台北市で開催される台湾の女性団体、国際職業婦女協会の年次総会にチベット仏教最高指導者、ダライ・ラマ14世が招請されたことに対し、台湾・外交部(外務省に相当)は外交当局で協議の結果、「時機が適当ではない」とビザ発給を拒否し、同氏が入国できなくなったことがわかった。
22日に立法院(台湾の国会)でも論議を醸し出しており最大野党・民進党の議員から「前回の2009年もダメ、今回もダメというならいつが『適当な時機』なのか?外交部に国際人権家の台湾訪問を拒否する権限があるのか?」とつ詰め寄ったのに対し 外交部の柯森耀次長は「時機が適当ではない」という回答に終始した。ダライ・ラマ氏は年次総会で講演予定だった。このことについて、識者の間では対中融和政策を進める馬英九政権が中国に配慮した結果ではないか?との意見が出ている。
中国では、チベットは天安門事件、大紀元の九評共産党、法輪功などとならんでタブーとされている。また、今年11月にダライ・ラマ氏が10日間日本を訪れた際、中国政府は同氏にビザを発給した日本政府に対して強い抗議をしている。