11月13日、沖縄県石垣市の中山義隆市長ら訪問団は、台湾北東部にある宜蘭県蘇澳鎮を13日訪れ、行政機関や漁協のトップらと会談した。 宜蘭県蘇澳鎮は1995年に石垣市と姉妹都市提携をし交流を深める一方、今年9月の日本政府による尖閣諸島の国有化に抗議してことし尖閣諸島沖に侵入した台湾の漁船団の地元でもある。
今回は、市長自らが訪問し、漁業が絡んだトラブルをなくしていくため、地域どうしの交流を深めていくことを確認するための訪問。中山市長は会談の中で、「さまざまな課題も、地域の間では一つ一つ解決していけると信じている」と呼びかけた。これに対し、蘇澳鎮のトップ林騰煌氏は、「尖閣諸島周辺での漁業の問題をお互いが話し合うことにより、双方にとってプラスになる道を見い出していきたい」と応じ、漁業が絡んだトラブルをなくしていくため、地域どうしの交流を深めていくことを互いに確認した。
会談には、石垣市の八重山漁協の上原亀一組合長も出席し、「当事者である漁業者の間で意見を交換し、トラブルがなくなるような漁業協定が締結されるよう環境づくりを進めていきたい」と述べ、地域間の交流による事態の進展に期待を示した。
日台間での、尖閣諸島の周辺海域を対象にした漁業交渉ここ3年半以上、中断した状態が続いているが、近く再開の見通し立っている。