台湾の工業生産10月は4.56%増加

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スマホ新製品発売などで電子部品の伸びが著しい

~4ヶ月連続で前年を上回る~
 台湾・経済部(経済産業省に相当)は11月23日、10月の工業生産指数133.46と前年同月比4.6アップしたと発表した。これで前年同月比増は四年連続。2006年の同指数は100だった。
 今年10月までの工業生産の年間増加率はマイナス0.93%。これに対して経済部では最終的な年間工業生産高は通期ベースで前年比プラスに転じる可能性が高いと見ているが、増加幅はそれほど多くないと予想している。
 経済部の統計によると、10月の工業生産指数の増加率4.56%、なかでも製造業が年間増加率4.5%と伸長が著しく、さらにそのなかで電子部品が12.32%増ともっとも高く伸び、2番目の化学材料製品の5.59%増に大きく差をつけた。経済部ではメーカーの11月の生産指数もスマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット(多機能携帯端末)向けの半導体など電子製品の好調が続くとし、10月とほぼ同じ勢いで成長すると見ている。
 また、現在ヨーロッパ、アメリカ、中国の需要が旺盛で、半導体、液晶、電子部品などの生産増が続くものとし、さらに同部品を生産するのに必要な原油精製する石油化学産業も回復していくものとみている。また、鉄鋼業は緩やかに回復し現在伸び悩んでいるその他の製造業も徐々に回復していくと予想している。
 ただ、懸念材料として世界経済の回復力の弱さやアメリカの財政危機、ヨーロッパの債務問題、そして中東の動乱などの不安もあることから楽観視はできないとしている。