台湾の中華プロ野球連盟(CPBL)は12月24日に臨時記者会見を開き、かつて日本のプロ野球界で投手として活躍した郭源治氏を首席顧問として迎えると発表した。
郭氏は記者会見の席で「プロ野球出身の自分の人生の基礎は台湾の野球から作り出したもの、自分の身についている技術を祖国台湾で貢献したい」とした。郭氏は現在名古屋で経営している台湾料理店を閉店し、帰国の途に就くことになるが、そのことについては「家族の理解と支持はすでに得ており、また自分はプロ野球出身なのでこの要職に就くことは良い勉強、そして大きなチャンスだから精一杯頑張りたい」と積極的な姿勢をアピールした。さらに「台湾に戻るのは長年の夢だった。その夢を叶えることが出来て連盟側に感謝する。今までの野球人生で、アメリカの野球はパワーが、日本はテクニックと正確さが重視されているということがわかった。台湾の野球は独自色に乏しく、選手たちはもっと自分自身を理解すべきだと思う。台湾の野球選手たちの才能を上手く引き出すようにしたい。台湾ならではの野球文化をつくりたい」と今後の抱負を語った。
剛速球と多彩な変化球が持ち味の郭選手(当時)は、1981年に中日ドラゴンズに入団。1994年日本のプロ野球史上5人目の「100勝100セーブ」記録を達成。1996年に日本のプロ野球を引退後、1997年から台湾の「統一ライオンズ」、「和信ホエールズ」活躍、1999年に台湾代表チームに参加、その年に引退した。引退後は「中日ドラゴンズ」の本拠地である名古屋市内で台湾小皿料理「郭源治 台南担仔麺」を経営している。郭氏は現在でも台湾では「二郭一荘」と呼ばれ、郭泰源、荘勝雄と並ぶ国民的英雄である1956年台東市出身。