~旭日重光章受賞者で台日経済交流拡大の功労者~
台湾の大手金融グループ、中国信託ホールディングス(傘下には大手銀行・中国信託銀行をはじめ中信ホテルグループ、中信不動産などがある)の創業者、辜濂松(こ・れんしょう)会長が12月6日午前9時過ぎに持病のパーキンソン病とアルツハイマー病を治療のため、入院していた米・ニューヨークの病院で死去、享年79歳(台湾の数え歳では80歳)だった。
辜会長は台湾の名家、辜一族の出身で、同様に台湾の経済界で活躍し2005年に死去した辜振甫氏の甥。日本語、英語も自由自在に話せ、語学堪能で「企業外交官」とも呼ばれていた。また、李登輝氏など台湾の歴代総統にも強い影響力を持っていた。辜会長は1992年に金融グループ大手の中国信託銀行を設立、台湾工商協進会(経団連に相当)の理事長を1994年~2002年努めるなど台湾経済界の重鎮でもあった。日本と台湾の経済交流機関である、東亜経済人会議の議長を務めるなど、台日経済交流拡大にも努め日本政府から今年春には、旭日重光章を授与された。
辜一族では、家族会議で辜会長の亡骸は台湾に戻って埋葬されることを決めた。