民進党 旅券で中国に対抗

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民進党作成の旅券大のシール、濃い緑、ピンク、黄色の3色

~主権の主張で「TAIWAN is my Country」を記載~
 最大野党の民進党はこのほど、「台湾は独立国家である」「中国の一部ではない」と主権を主張するため、台湾、中国、日本の位置付けをデザインした旅券大のシールを作成した。これは、中国が南シナ海の大部分を自国の領土とし、さらに台湾の景勝地のイラストも自国領として掲載している新規旅券(パスポート)に対抗してのこと。台湾をはじめ、同海域で領有権問題で対立する中国、フィリピン、ベトナムなどが含まれ「TAIWAN is my Country」と記載されている。ただ、台湾が実効支配する南沙(スプラトリー)諸島の太平島や、中国と同様に主権を主張している釣魚台(日本名;尖閣諸島)については描かれていない。
 また、これに対して外交部では民進党制作のシールは旅券に直接貼らないようにと注意を促している。外交部は「シールを貼ると自分と他人の権益を損なってしまう恐れがあり、また旅券自体に貼る事は違法であり、さらにシールを貼ると外国のビザ申請が出来なくなるかもしれない」とけん制している。
 旅券に関する問題で2大政党が対立することは、今回に限ったことではなく、民進党が与党の2003年にパスポートに「TAIWAN」と英語での表記を加え、当時野党であった国民党は反対、北京では「これは非常に危険な行為」であるという声明を出したことがある。民進党では今回のシール作成について「台湾は中国の一部分ではなく、独立した国家であると国際的認識を強めてもらうため」としている。
 民進党ではシール1万枚を製作し12月7日より党支部などで配布している。色は緑、黄色、ピンクの三色。旅券への直接貼付は法に触れるため、「旅券カバーへの貼付用」としている。また、中台間の往来は旅券ではなく、台胞証という特別な旅行証が使用されている。
 【写真提供;民進党 国際部】