TBS系人気深夜ドラマ「深夜食堂」が1月9日、台湾上陸

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TBS系CS放送「TBSチャンネル」で「深夜食堂」が放送される。第1シリーズは1月6日、13日、20日、27日、第2シリーズは、1月7日、14日、21日、28日の予定。
TBS系CS放送「TBSチャンネル」で「深夜食堂」が放送される。第1シリーズは1月6日、13日、20日、27日、第2シリーズは、1月7日、14日、21日、28日の予定。

日本の民放キー局の雄、“報道とドラマのTBS”系列が、2009年10月に放送した深夜ドラマ「深夜食堂」が今、台湾で一大ブームを巻き起こす情勢だ。

同ドラマは、TBS系列の準キー局であるMBS(大阪・毎日放送)が、金曜ナイト劇場枠(24時29分~24時59分)で、2009年10月9日~2009年12月11日まで、キー局のTBS(東京・東京放送)が水曜深夜枠(24時34分~25時04分)で、2009年10月14日~12月16日まで放送した。

同「深夜食堂」は、小学館の青年漫画誌「ビッグコミックオリジナル」で2006年に始まった連載漫画(原作:安倍夜郎)。第55回小学館漫画賞(2010年)や第39回漫画家協会賞大賞(2010年)を受賞している傑作だ。

営業時間は深夜0時から朝の7時頃まで。メニューは豚汁定食、ビール、酒、焼酎のみ。あとは、出来るものならなんでも作ってくれる、人呼んで「深夜食堂」。マスターと客たちの交流を描いた作品だ。

ドラマの主演は、小林薫。小林薫は1993年の「丘の上の向日葵」以来、16年振りとなる民放連続ドラマ主演。監督は映画「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」で日本アカデミー賞を総なめにした松岡錠司ほか、日本映画界を代表するスタッフが参加した。この映画並みのクォリティが視聴者の心をつかみ、毎回人気を呼び、深夜帯ながら2%台後半の視聴率を獲得する回もあった。全10話の平均視聴率は、1.89%(関東地区)。ちなみに、当ドラマのキャッチコピーは、「小腹も心も満たします」だった。

結果、47回(2009年度)ギャラクシー賞(テレビ部門 選奨)を受賞したほか、ドラマの評判は国境を越え、韓国からリメイクのオファーがあるなど、“想定外”の反響も。2010年4月23日には、全話収録のDVDが発売となり、MBSでは2010年と2011年の2回、再放送を実施した。

こうしたなか、待望の「深夜食堂」第2シリーズを、2011年10月13日~12月15日までMBSが木曜深夜ドラマ枠(24時55分~25時25分)で、TBSが2011年10月18日~12月20日まで火曜日深夜枠(24時55分~25時25分)で放送した。前作の主要スタッフ、キャストはそのままに、監督に「毎日かあさん」の小林聖太郎氏、脚本には「wの悲劇」「探偵物語」などを手がけた荒井晴彦氏が参加した。

第2シリーズの企画はアミューズ・MBS、制作がアミューズ映像製作部、 制作協力がギークサイト、製作が「深夜食堂2」製作委員会(アミューズ、MBS、小学館、RKB、ファミマ・ドット・コム)だった。全10話の平均視聴率は、2.07%(関東地区)と、第1シリーズよりも上だった。

さて、台湾でのブームの兆しとは? 実は前述「深夜食堂」の放送が今年1月9日から台湾の公共テレビ「公視」のPTSチャンネルで始まったのだ。放送時間帯は、毎週月~木曜の深夜24時から24時30分までだ。「深夜食堂」人気は台湾では早くから存在し、とりわけ、漫画の中国語版が2011年に発売されると、サラリーマンの間で評判を呼び、映画監督の呉念真氏や大御所作家の張大春氏、エッセイエスト青木由香さんなどもこれを推薦して大きな話題となった。書店チェーン大手「誠品」の娯楽・趣味部門で売上No.1を記録したこともある。

そんなわけで、多くの台湾人「深夜食堂」ファンが、放送を心待ちにしていた次第だ。台湾ドラマ界の第一人者と言われ、「流星花園(花より男子)」を手掛けた蔡岳勲(ツァイ・ユエシュン)監督が中国語版の撮影を予定しているほか、舞台・演劇の専門学校「台湾戯曲学院」でもこれを舞台化するという。

“漫画”の世界から“映像”の世界へ。台湾人の「深夜食堂」ファンが新たなステージに突入するのは間違いない。