2018年に高齢社会25年の超高齢社会で深刻化懸念
内政部の人口統計調査によると2012年末の台湾全土で65歳以上の老年人口は260万152人で、全人口に占める割合は11.15%となった。第二次世界大戦後のベビーブーム時代に生まれた人々が直に65歳を迎えるため、今後は老年人口が増加の一途を辿る。さらに、少子化がこのまま推移すれば国全体の人口構成が大きく変わり、経済面で若者の負担がさらに増えると指摘している。
2012年末時点での台湾の年齢別人口構成は0歳~14歳の「年少人口」が341万1677人で総人口の14.43%、15歳~64歳の「生産年齢人口」が1730万3993人で74.22%、そして65歳以上の「老年人口」が260万152人で11.15%となっている。
行政院(内閣に相当)の経済建設委員会によると、台湾は1993年に65歳以上の老年人口が総人口の7%を超えて高齢化社会の時代に入ったが、5年後の2018年には14%を占める高齢社会に入り、さらに2025年には20%に達して超高齢化社会に突入。その後の2060年には39%まで達するとしている。その時点での年少人口は10%に留まり、生産年齢人口は51%まで下がるとしている。また、台湾が高齢化社会(総人口に占める老年人口が7%以上)に入ってから超高齢化社会(20%以上)に移行するまでかかる期間は32年間と見込まれ、これは156年のフランス、142年のノルウェー、92年のアメリカ、35年の日本よりもさらに短く、台湾の老齢化がいかに早く進行し深刻化している事が顕著となっている。参考までに日本では1970年に高齢化社会、2005年に高齢化社会を迎えている。
一方で小子化と高齢化が原因で2016年に老年人口は年少人口を上回り、2060年には老年人数は年少人数の4倍に膨れ上がると見ている。現在の出生率1.3%で、仮の計算では2012年の生産年齢人口層の現役世代が2.87人で高齢者または子供1人を支えている状態から、2060年には現役世代1人で高齢者または子供1人を支える状態になり、深刻な超高齢社会で個人にのしかかる負担は極めて重くなる。これは台湾の国際的経済発展にも大きな影響を及ぼす可能性が高いと危機感を指摘している。
内政部では今後高齢者福祉対策を早急に考えたいとしている。