第13回中華民国102年在阪華僑春節祭を翌日に控え、2月9日、大阪市内で中華民国留日大阪中華総会主催の「僑務委員会呉委員長英毅先生 駐日代表処沈代表斯淳伉儷 御来阪歓迎晩餐会」が盛大に開催された。
開会の午後6時前、次々と僑務委員会、駐日代表処、在阪華僑団体、全国の華僑団体関係者が会場入りし、旧正月を祝う挨拶があちこちで交わされた。
司会の林学謙氏(中華民国留日大阪中華総会)の言葉で開会が宣言され、最初に中華民国留日大阪中華総会洪勝信会長が挨拶し、大晦日のなかでの僑務委員会呉委員長の来阪、沈代表夫妻の大阪中華総会主催のイベントへの初参加に感謝した。その上で、今年の初め、僑務委員会から図書400冊余りの寄贈があったこと、中正ビルに小型図書館の設立を準備していることを報告した。また、毎年、来場者数5000人を数える在阪華僑春節祭の華僑社会における意義を語り、「本日出席された皆様にもぜひ参加して共に盛り上げていきましょう」と呼びかけた。
続いて、台北駐大阪経済文化弁事処黄諸侯処長、台北駐日経済文化代表処沈斯淳代表、台湾・僑務委員会呉英毅僑務委員長が、お祝いの挨拶を述べた。
沈代表は、新年の挨拶の後、5月30日の着任以来、代表処や弁事処への日本各地の華僑の方々の支援と協力に感動しているとして、「時間の許す限り、機会があればできるだけ参加し、お礼を言いたいと思いました」と語った。また、昨年は「台日電機電子製品驗相互承認協定」や「台日産業協力架け橋プロジェクト協力強化に関する覚書」などを調印したり、漁業会談の予備会議を実施するなど、台日関係において大きな進展があったし、加えて、今年は4月に宝塚歌劇団の台湾公演、来年には国立故旧博物院収蔵品の日本での展覧会が予定されていることに言及し、「台日両国は 40年以来もっともよい関係だと言われています。この関係を大切に育てていきたいと思います」と結んだ。
大阪の春節祭に参加したのは三回目だという呉英毅僑務委員長は、「ここ数年間 台米関係はもっともよい時期だと言われますが、私は台日外交も沈大使の元、ますますよくなる感じがします。沈大使のリードのもとで今後、日本の政府関係者からも『台日関係はもっともよい関係だ』という話をいただけると信じています。華僑の皆様にも機会があれば、政府関係者をどんどん招いていただき、台日交流と国民外交をお願いしたいです」と語った。
この後の記念品贈呈の時間に、同会のメインイベントとも言えるサプライズがあった。
まず、呉僑務委員長から黄淞山(友田松三)氏に一等華光奨章(勲章)が贈られた。黄氏は大阪中華学校の理事長として長年、貢献されている方である。続いて、呉僑務委員長から洪勝信(洪里勝信)中華民国留日大阪中華総会会長に、長年の中華民国留日大阪中華総会の活動に対して、二等華光奨章(勲章)が贈られた。最後に沈斯淳代表から王輝生(大田一博)氏に外交之友奨章が贈られた。王輝生氏は医療法人輝生医院理事長・院長のほか日本台僑李登輝之友会会長、京都大学日台交流会会長、台湾留日京都大学校友会会長、行政院僑務委員会僑務顧問など、多方面で活躍されている。
3名の受賞者に対して出席者からは惜しみない拍手が贈られた。
授賞後、挨拶に立った洪会長は、「私の周りには素晴らしい仕事をしていただける方がたくさんいます。この賞は私がひとりでいただいたものではなく、こうした皆さんを代表していただいたものと考えています。これからも各団体の皆さん、今日、御越しいただいた方たちのご協力を賜りたいと思います。また、政府の政策に協力していきましょう」と呼びかけた。
乾杯の音頭は日本中華連合総会毛利友次会長が行った。その後、歓談の時間となり、出席者は中華料理に舌鼓を打った。午後8時過ぎ、中華民国留日神戸華僑総会陸超会長の言葉で会は幕を閉じた。