日本を訪問中の民進党蘇貞昌主席一行は、6日午後、みんなの党渡辺喜美代表ほか党所属議員数名と国会内同党控室で会談を行った。
蘇貞昌主席は、まず、みんなの党が設立間もないにもかかわらず、昨年の衆議院総選挙で大躍進し、急成長を遂げたことに対し「心からお祝い申し上げます」と語った。
これを受けて渡辺喜美代表は、みんなの党は、設立して3年半しか経っていないが今年の7月の参議院選挙の後にお越しいただいた時にはこの部屋の何倍もの広さの部屋でお迎えすると思います、とジョークを交えて応じた。
蘇主席は続けて、主席就任後初の外国訪問先に日本を選んだのはすべての対外関係のなかで一番大事だと考えているからだとし、また、みんなの党の躍進の秘訣を聞くのも大きな目的だと話すと、記者団の間からどよめきと笑いが起きた。
渡辺代表は、みんなの党は少数ながらキャスティングボードをすでに握っているとして「例えば、我々が与党につくか、野党につくかで決まります。近々日本銀行総裁人事が政府から出されますが衆議院、参議院ともに過半数を取らないと承認されないわけです。ここで我々のレバレッジが効いてくると思います」と語った。
この後、蘇主席からは、安倍政権の大胆な金融改革(アベノミクス)、とくに為替政策について日本以外の国、台湾にももちろん影響が出てくるとして注意深く見守っていると話すと、渡辺代表は、リーマンショック後、日本はベースマネーをほとんど増やしていないのに対して、アメリカは3倍も増やした。こうした不均衡が円高の原因にあり、今、ベースマネーを増やすための政策を行っている、と理解を求めた。
また、台日関係における経済貿易の発展にとって、障壁を取り除く必要があるとの蘇主席の意見に、渡辺代表は、みんなの党は開国こそ日本の成長にとって大事だという基本方針をもっており、台湾との貿易や投資を増やしていくことは大事な政策課題でもある、と答えた。
会談の冒頭20分ほどで取材は終了した。会談後の囲み取材で、渡辺代表は、「今は6月の都議選、7月の参議院選挙までの日程しか考えていない。7月は天王山の闘いになる」と語気を強めた。