上田三根子氏らのイラスト展 日本人経営のギャラリーで

0

台北市大同区にある日本人が経営するギャラリー「Art Space 金魚空間」では、2月23日から25日にかけて「日本插畫大師展」を開催している。この催しでは、日本で馴染みの深い上田三根子氏や今井トゥーンズ氏の作品を展示しており、日本を代表するイラストレーターの作品を、台湾の人にも紹介したいとしている。

 

上田三根子氏の作品
上田三根子氏の作品

 

上田三根子氏は書籍、雑誌、広告、商品パッケージなどのイラストレーターとして知られている。ライオン「キレイキレイ」やプレイステーションソフト「ぼくのなつやすみ」などのキャラクターデザインなど、明るくポップで、親しみのある作風は多くの人を魅了している。また、今井トゥーンズ氏はサントリー「C.C Lemon」CFキャラクターデザインや、NIKE「PRESTO」の宣伝用アニメーションを手がけ、国際的にも評価の高いイラストレーターである。

 

今井トゥーンズ氏の作品
今井トゥーンズ氏の作品

 

金魚空間のオーナー荒木政人さんは、以前は台湾の企業に勤務していたが、何か芸術に関わる仕事がしたいと、ギャラリー経営を始めた。「台湾で唯一の日本人が経営するギャラリー」として、日本人アーティストの作品を展示する貴重な空間となっている。荒木さんと上田氏、今井氏は友人関係にあり、この展示会も荒木さんの「台湾に紹介したい」と言う強い思いによって実現したもの。

 

金魚空間オーナーの荒木政人さん
金魚空間オーナーの荒木政人さん

 

実際にギャラリーを訪れる台湾人からの反応も上々で、仕事帰りに立ち寄ったと言う台湾人女性が、その場で上田氏の作品の購入を即決した事もあると言う。また、会場を訪れていた広告メディア学科に通う女子大学生は「初めて見たけれど、彼女(上田氏)の鮮やかな色の使い方はとても好き。テーマが明確で、都市の女性を描いた作品は共感できる部分がある」と話した。また、別の女性は「世界の様々なアーティストの作品を見ているけれど、とても良い刺激を受けるわ」と感想を話してくれた。

 

主に日本人アーティストの作品を展示する金魚空間
主に日本人アーティストの作品を展示するArt Space 金魚空間

 

4月からは日本画家磯部光太郎氏の作品「Biotop(ビオトープ)」を展示する予定。荒木さんは、今後も様々な分野の日本人アーティストの作品を展示し、多くの台湾人に作品の良さを知ってもらいたいとしている。