福岡県太宰府市の九州国立博物館で、平成26年10月に「故宮博物院展」が開催されることが正式に決定した。台湾の故宮博物院による、アジア初の収蔵品公開となる。
世界四大博物館の一つに数えられる台湾の故宮博物院(他は、米ニューヨーク・メトロポリタン美術館、露サンクトペテルブルグ・エルミタージュ美術館、仏・パリ・ルーブル美術館)は、東洋文化の至宝と賞賛される無数の収蔵品を誇る。
福岡での「故宮博物院展」の開催は、亜東関係協会・廖了以会長、台北駐福岡経済文化弁事処・曽念祖処長の尽力に加え、福岡県台湾友好議員連盟の加地邦雄会長、蔵内勇夫顧問、吉村敏男相談役をはじめとしたメンバーが、2012年10月に台湾総統府と故宮博物院を訪問し、要請するなどの県議会による誘致活動等によって実現に至った。
今年、1月上旬に、小川洋福岡県知事や福岡県松本國寛議長ら、福岡台湾経済交流ミッションの一行に対し、馬英九総統、及び、馮明珠故宮博物院長から、直接、福岡開催を決定したという主旨の発言を得た。
九州国立博物館は独立行政法人国立文化財機構が運営する博物館の一つで2005年に開館。アジア地方各地との文化交流を推進する拠点としての役割を持って設立され、アジア各地の民族美術の展示。「日本文化の形成をアジア史観点から捉える博物館」を基本理念としている。
福岡県議会では、福岡県とアジア各国との友好交流を進める中で、歴史的な絆が強く、日本にとっても重要なパートナーとなっている台湾との友好交流関係を強化・促進するため、2011年1月に新たに「福岡県日台友好議員連盟」を設立していた。
福岡県議会では、「今回の決定は地道な活動の継続により、日本台湾間の人と人、地域と地域の交流と絆を強めてきた成果だ。故宮博物院展を新世紀における福岡県と台湾、日台の友好交流関係を象徴する記念碑的事業と位置づけ、2013年10月の福岡開催に向け、県とともに準備していきたい。今後も様々な形で活発な交流活動を継続し、福岡県と台湾の友好関係をさらに深め、強化して行きたい」としている。