黒部峡谷鉄道が台湾・阿里山鉄道と姉妹提携を締結

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黒部峡谷鉄道株式会社(富山県)は、4月20日、平成25年度営業運転開始に伴う始発式及び黒部峡谷鉄道と台湾阿里山森林鉄路との姉妹鉄道提携に伴う署名式を行った。

姉妹提携については、黒部峡谷鉄道が電源開発、阿里山森林鉄路は森林開発と、当初の建設目的は違うが、山岳鉄道として100年の歴史を持ち、資材列車だけでなく、観光列車であること、同じ軌道幅762mmで技術的にも共通点が多いことから、姉妹鉄道として提携することになったもの。

現在、日台間はオープンスカイ協定により、富山―台北間には定期便が運航しており、ビジネスや観光で人的往来が盛ん。本提携で一層の交流活発化が期待されている。

提携の経緯だが、平成24年5月、富山県観光・地域振興局が阿里山森林鉄路の経営母体である台湾行政院農業委員会林務局を訪ね、黒部峡谷鉄道を紹介したことから始まった。翌6月には、双方の鉄道が似ているとして交流を推進する方向で一致、パンフレットやノベルティの交換を行った。平成24年12月、富山県観光・地域振興局と黒部峡谷鉄道が台湾行政院農業委員会林務局を表敬訪問し、姉妹提携について意見交換し、以降、調整を進めていた。

署名式は、午後1時30分~午後2時30分まで黒部市国際会館セレネにて実施された。

提携者として、黒部峡谷鉄道代表取締役社長加藤和彦氏、台湾行政院農業委員会林務局局長李桃生氏が、署名者として、黒部峡谷鉄道代表取締役社長加藤和彦氏、台湾行政院農業委員会林務局主任秘書張彬氏が出席したほか、富山県側、台湾行政院農業委員会側関係者が出席した。

提携の内容は、「観光客のさらなる増加を促進するための情報交換や観光プロモーション」「登山鉄道の保全管理等に関する技術協力」「景観保全や地域の発展に関する知識・経験の共有」だった。