東京台湾の会、総会・講演会・懇親会を盛大に実施

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喜久四郎会長
喜久四郎会長
会場の様子
会場の様子

東京台湾の会主催の総会、講演会、懇親会が5月20日、都内で開催され、数十名が集った。総会と銘打っての会は初めて。開会の挨拶に立った喜久四郎会長は、「会員は老齢で辞めたいという方、亡くなられた方が、新しく入ってくる方より多いので、どんどん減っています。ただ、台湾とお付き合いしているうちに、台湾の日本語世代の方が日本語をしゃべる場が欲しいということで何人か入っています。今後、こういう方たちにも大いに入ってもらおうと思います」と会の存続と発展に向けて協力を呼びかけた。

多井昭憲事務局長(左)と田代實範理事(右)
多井昭憲事務局長(左)と田代實範理事(右)

総会では、多井昭憲事務局長が、平成24年度事業報告及び収支報告、平成25年度事業計画を報告した。同会の年間の事業は、講演会、ミニカルチャー講座、日台親善交流会、研究資料発行などからなり、ゆっくりとしたペースで交流を楽しみ、深める内容となっている。60代から90代まで、終戦により台湾から引き揚げてきた日本人関係者を中心に、在日華僑、台湾の日本語世代の方たちなどから構成され、数ある在日華僑団体とは少し趣が異なるところが特徴だ。
5月28日には、台湾人戦没者慰霊碑参詣(奥多摩)バス遠足も企画するなど、オリジナルの活動にも力を入れている。課題は、高齢化による会員の減少で、そこで会では日本の若者と台湾人留学生との文化交流なども計画しながら、会の若返りと活性化を模索していくとしている。

講師は元海上保安大学校長の三宅教雄氏だった
講師は元海上保安大学校長の三宅教雄氏だった

二部の講演は、演題が「尖閣を取り巻く、我が国と中国及び台湾との関係」。講師は元海上保安大学校長の三宅教雄氏だった。三宅氏は1932年台南生まれ。中学生のときに終戦となり、日本に引き揚げてきた経歴を持つ。
三宅氏は、尖閣の領有権をめぐる日本、中国、台湾の主張を整理しながら、1978年4月、約100隻の中国漁船が魚釣島周辺に押し寄せ、領海侵犯をした際の担当者としての自らの経験を解説した。その上、2004年3月の中国人活動家7人が魚釣島に不法上陸した事件、2010年9月の中国漁船衝突事件、2012年8月の中国の民間団体「保鈞行動委員会」のメンバー14人を乗せた抗議船「啓豊2号」の魚釣島への不法上陸事件などを例に挙げ、とりわけ野田政権の「毅然とした対応をする」との発言とは裏腹の日本の法律をないがしろにした中国寄りの対応を痛烈に批判した。

呉正男さん
呉正男監事
台湾協会の斎藤毅理事長
台湾協会の斎藤毅理事長

1時間30分に及んだ講演は盛況のうちに終了し、午後3時過ぎから3部の懇親会が始まった。呉正男監事が開会の挨拶を行い、次いで来賓として台湾協会の斎藤毅理事長が挨拶した。乾杯の音頭は三宅教雄氏が取った。歓談は午後5時過ぎまで続き、閉会の挨拶は中島欽一理事が行った。

中島欽一理事
中島欽一理事