米国のビジネス環境リスク評価会社「BERI」がこのほど発表した2013年1回目(4月)の最新「投資環境リスク評価報告書」によると、台湾の投資環境評定は前回(2012年12月期)より1ポイントアップし、73ポイントとなった。また世界順位は前回より1ランクアップして世界第3位となった。評定対象にしている世界主要50カ国のうち、上位2位はシンガポール、スイスで台湾はこれらに次ぐ第3位。アジア地域では第2位(前回と同順位)だった。
BERIの「投資環境リスク評価報告」は、通年毎年3段階で評価される。基準は「経営リスク」、「政治リスク」、「為替リスク」の3大指標から構成される。
台湾の投資環境は今回の評価では1Bレベルに位置付けられ、BERIの投資家に対するアドバイスは引き続き投資維持可能というものだった。台湾・経済部では「台湾は対外諸国との経済・貿易関係について引き続き強化している。特に自由貿易協定(FTA)調印への推進に尽力している。また、両岸関係は今後5年間は友好的な関係が維持できる」と台湾が対外貿易を強化していると強調。
企業経営リスク指標では、前回と同様に第2位を維持。BERIは今後2年間、台湾は再生エネルギーとグリーン産業に力を入れ、政府も中国資本の来台投資の規制を緩和していくと予想され、台湾は人民元の離岸センターとなるよう構築していく予定であり、同センターが金融業発展の基盤になるものと思われる。台湾の企業経営リスクは低く、来年も世界第2位の低さだろうと分析している。
一方、政治リスクの指標では前回より1ランク順位を上げ、世界第7位となった。また、為替リスクの指標では前回より2ランク順位を上げて世界第2位となった。これについてBERIでは「外資からの投資が安定的に増加する」と分析しており、今年1月の外資からの投資は既に3.89米ドルに達し、昨年同月比30.1%増と顕著な伸びを示している。