台湾の政財界関係者や観光客から絶大な支持を得るホテルオークラ東京。台湾担当の営業エキスパートに現況を聞いた。
Q仕事内容は
A私は入社して8年目です。営業の担当として上司や先輩たちが築いた(台湾)マーケットを引き継いでさらに開拓していく仕事をしています。
Q台湾マーケットとは
A10年前、まだそれほどホテルとして注力していなかった時に、現・ホテルオークラ東京・特別顧問で当時副社長だった清水紘一郎氏がマーケット開拓に力を入れました。また、本社採用の台湾人で私の大先輩にあたる高平雅章氏も初代の営業担当として、当時から台湾マーケットの開拓で成果をあげ、現在は、ホテルオークラ・JALホテルズの台湾営業所を拠点に活躍しています。
Qお客様は
A今、いちばんボリュウムが大きいのは、台湾からの訪日観光客です。その次が台北現地の大手企業、金融関係、商社など。全体的に台湾の営業所が現地で顧客を開拓し、私は日本(東京)で“受け入れ”の作業をしています。
Q営業内容は
A例えば、日本政府が主催する国際会議などを受注します。すると台湾からの参加者の宿泊(食事)が発生します。あるいは、1人のVIPが来日(宿泊)すると日本側が歓迎レセプションを開きます。次いで在日華僑主催の食事会も開かれます。1人の宿泊で何人もの関係者が宿泊します。
Q具体的には
A台湾の方にホテルオークラ東京というブランドをどのように知ってもらうか。パンフレット持参で(在日の)旅行会社や政府関係者、企業など、様々な窓口を訪問しています。また、僕は台湾担当であると同時にアジア担当でもあります。範囲を細かく限定しますとビジネスが止まってしまいます。東南アジアの旅行会社でも台湾人が経営しているケースもありますから。アジアでオークラの知名度があがれば日本に来たときにオークラに泊まろうということになりますし、逆もしかりです。
Qオークラプレステージ台北が昨年オープンしたが
A我がホテルグループは(JALホテルズを除いて)25ホテルございます。国内16ホテル、海外では、アジアがソウル、済州(ともに韓国)、上海(中国)、マカオ、台北(台湾)、バンコク(タイ)、ヨーロッパでは、アムステルダム(オランダ)、アメリカではザ・カハラ・ホテル&リゾートほか、全9ホテルを擁しています。オークラの名前で出ているのは5ホテルです。オークラプレステージ台北の開業によってこれから大きな影響が出てくると期待しています。
Q台湾からの旅行者が増えているが
A最近の事例ですが3月から8月までの個人の宿泊利用者は前年比で大きく増えております。
Q高級ホテルのイメージが強いが
Aリーズナブルな価格でご利用いただけるサービスも行っています。というのも、私どもの客室は796室ございます。毎日、コンスタントに埋める努力のなかで、例えば、旅行会社様のなかには年間を通じて30本とか40本のツアー契約を結んでくださるところもございますので、そういった場合は、十分、価格を考慮させていただいております。