【台湾風情】台北中心部からアクセス抜群の観光地・淡水

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旅行客で溢れる
旅行客で溢れる

「淡水」と言えば「淡水河に落ちる夕陽」。夕陽を味わいに訪れる客も多いが、雲で太陽を拝めなくても、街歩きを楽しむことはできる。淡水河河口北東に発達した淡水は、かつて貿易港として栄えた町。歴史、風情共にある街だが、台北市のベッドタウンとしても開発が進んでいる。住所も「新北市淡水区」となった。淡江大学へ留学(短期留学)をする学生ならば、淡水駅前は「ホームグラウンド」となる。

淡水
淡水

 

何と言っても長所は「アクセスの便利さ」。捷運が乗り入れており、台北駅から淡水まで約40分、捷運の椅子は硬いが一眠りすれば到着してしまう。淡水駅の西側は淡水河の河川敷で、対岸には八里区の観音山が眺められる。八里区への渡し船もあり、船旅を楽しめる。淡水河右岸にある漁人碼頭は、新しい観光漁港。公園や河口に突き出た桟橋が目印で、週末になると「音楽ライブ」が開催される。台湾で「何らか公衆向けにやっているイベントはないの?」と思う人は、土曜・日曜に淡水に行けば、何らかの催しを行っている。

「金色水岸」と呼ばれる河右岸に伸びる歩道には商店やレストラン、屋台が並び、河の景色を眺めながら散歩できる。「金色水岸」から中に入った公明街は、商店が集まり、淡水の旧市街地である老街・中正路を結ぶ。河岸の風景と老街の織りなすコントラストがたまらない。「地下鉄1本でこんなに風情のある場所に着いてしまうの?」と驚いてしまう。

17世紀にスペイン人が「サン・ドミンゴ城(現在の紅毛城)」を建て、清朝が淡水庁を置いた。また、歴史的建物として、キリスト教宣教師として来台、1872年に淡水で教会を開いたカナダ人のマッケイ(馬借)博士が解説した牛津学堂などがある。

「老街」には様々な淡水名物がある。「阿給」はその代表格。日本の揚げ豆腐をヒントにアレンジされ作られた料理で、アゲの中には春雨が入っていて、甘辛いソースをつけて食べる。歩けば街のあちこちに「阿給」と書かれた看板を見るだろう。「魚丸湯(魚団子スープ)」や「鉄蛋(醤油で皮が黒くなるまでに煮込んだウズラの卵)」も淡水名物に挙げられるが、なんといっても「海鮮」だ。特に、ホタテやイカ、小魚を揚げたフライが絶品だ。夕陽を見ながら海鮮フライに舌鼓を打つ….台北近郊で味わえる粋な贅沢と言える。