横浜ローズホテルで2013年・中華民国建国102年を祝う双十国慶酒会が、10月3日、横浜華僑各界慶祝双十国慶大会委員会の主催で盛大に実施された。昨年は350人を超える参加者が集ったが、「今年は沈斯淳代表もお見えになり、お陰様で大盛況です」(主催者)と、3.11以降の日台の緊密さを象徴するような賑々しい祝賀会となった。
午後6時の開会前には、会場は来賓、横浜中華総会の会員、国会議員をはじめとする政治家、横浜と関わりの深い財界関係者で満席となった。
酒会はまず、例年通り、拍手と歓声のなか、国旗隊の入場行進からはじまった。壇上に国旗がはためくなか、中華民国・日本両国の国歌斉唱が行われた。次いで主催者として横浜華僑各界慶祝双十国慶大会委員会施梨鵬委員長は、横浜と中華民国・台湾の交流活動は盛んで今年、双方の訪問者数は最高記録を更新したこと、経済交流も顕著に強まっていることを紹介しながら「懸案だった中華街の土地問題は解決に向かって大きく動き出しました。ありがとうございます。今後、地域の安定、子供たちによりよい教育環境を与えられるよう一生県警頑張ります」と力を込めた。
来賓として最初に台北駐日経済文化代表処沈斯淳代表が挨拶し、台北松山空港と愛媛松山空港のチャーター便初就航が今月実現すること、日台双方の往来人数が今年300万人を突破して過去最高記録を更新する勢いであること、経済交流においても、1月~7月までに日本から台湾への投資件数が398件となり過去最高を記録したこと、宝塚歌劇団の台湾初公演、来年の国立故宮博物院収蔵物の日本展開催など文化交流も盛んであることを述べつつ「日本と台湾は自由、民主、法治という同じ価値観を持ち、地域の安定と繁栄のために手を携え、知恵を出し合い、一層の友好関係を構築していきましょう」と語った。
この後、衆議院議員で神奈川県・川崎市日華親善協会の田中和徳会長が挨拶、列席の国会議員の祝辞が続いた。横浜市役所からは林文子市長が登壇、近年、横浜と台湾の交流は盛んで、高雄市長、基隆市長の訪問で励まされたこと、日華親善横浜市議会議員連盟の尽力により、11月、東日本大震災の際の多額の義援金に対する御礼を目的に「RALLY NIPPON 2013in台湾」が開催されることなどを紹介しながら「皆様の存在は横浜のブランそのものです」と感謝した。日本中華連合総会の毛友次会長は、馬英九総統からのメッセージを紹介しながら、台湾は思いやりの心に満ちた国であり、現在、4万のNPOがあり、100万人のボランティアがもくもくと奉仕活動をしているとした。また、「自由と民主の中華民国」「活力とイノベーションの中華民国「文明的で思いやりの中華民国」「開放的で自信のある中華民国」が馬英九総統が考える中華民国のイメージだと述べた。
その後、県議会議員、市議会議員の方々の紹介が行われた。来賓の挨拶を終えたところで、信用組合横浜華銀の江夏良明理事長が乾杯の発声を行い、開宴となった。
和やかな歓談が続く中、午後7時には、第二部余興の部が始まった。横浜華僑総会華韻合唱団による合唱「秋蝉・花は咲く・月亮代表我的心」が宴に花を添えた。また、「RALLY NIPPON 2013in台湾」の代表理事小林雄介氏がイベントの紹介(クラシックカー60台で4日間かけて感謝の意を伝えながら台湾を一周)を行った。続いて、恒例のミス双十節、ミス中華学院校友会、ミス日華親善・ミス留学生の紹介があり、会場から大きな拍手が起きた。
抽選権の販売開始とともに、横浜中華学院校友会による見事な獅子舞演舞で会場がひとつになったところでお楽しみ抽選会へと続いた。台湾への往復航空券、5万円のギフト券、最新タブレット端末など豪華な景品が当たる度に会場のあちこちから歓声が上がった。
横浜華僑各界慶祝双十国慶大会委員会実行委員長の許明哲氏が中締めの挨拶を行い、主催者・来賓が登壇しての合唱、実行委員会関係者の記念撮影が終わったのは午後9時40分だった。大成功の国慶酒会だった。