20日まで台湾・台中で開かれていた「アジアシリーズ」は、オーストラリアのキャンベラが優勝した。台湾からは、台湾シリーズを制した統一と、主催国特別枠から義大が出場。義大は予選で敗れたものの(2連敗)、統一は、シーズン後半からの勢いに乗り、予選を2位で突破。準決勝では日本の優勝チーム・楽天と対戦。高國慶選手、高志綱選手、劉芙豪選手がそれぞれ2安打の活躍、4−1で下し破竹の勢いを見せた。
決勝は、準決勝で韓国王者サムソンを倒したオーストラリアのキャンベラと、統一ライオンズの顔合わせに。統一の先発はベテランの潘威倫で、5回を3失点に抑えるまずまずの投球。打線も2回、3回に2点ずつを加え、6回裏までで4−3と統一がリードした。しかし、7回に中継ぎ陣が崩れ、7回に5点、8回に6点という大量失点。4−14で敗れ、開催国である「台湾」チームのシリーズ制覇はならなかった。
春のWBCでは「台湾代表チーム」を、また、ペナントレースから台湾シリーズ、アジアシリーズまでは「統一」を正捕手として率いてきた高志綱選手は「選手はここまでよく頑張った。決勝は残念だったが、実りある1年になった」と振り返った。シーズン途中から中島輝士氏に変わり指揮を執った陳連宏監督は「後半はリードを守れなかったが、選手達はベストを尽くしてくれた。来年、足りないところを補いたい」とコメントした。台湾シリーズでMVP、アジアシリーズでは3割を超えるアベレージを残した高國慶選手は「最後は悔いの残る結果に終わったが、1年通して見ればチームとして手応えのあるシーズンになったのではないか」と話した。統一は、決勝で敗れはしたが、優勝候補の日本・楽天を倒す大健闘を見せた。
台湾では26日からウインターリーグが開幕。台湾をはじめ、日本や韓国、ドミニカの若手を中心に選手が集い、実力アップのために凌ぎを削る。