台湾代表ブラックメタル“Chthonic・ソニック”が都内で公演、ファンを魅了

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会場となった渋谷のライブハウス
会場となった渋谷のライブハウス

台湾を代表するブラックメタルバンドが日本縦断ツアー「CHTHONIC Bu-Tik Japan Tour 2014」を敢行中だ。2月21日に福岡で幕を開け、大阪(24日)、名古屋(25日)、東京(26日)での公演を経て、2月28日、仙台で千秋楽を迎える。

ソニックが、台湾発、アジアNO1.メタルバンドといわれる所以は、これまで台湾のグラミー賞と言われている「金曲奨(ゴールデン・メロディー・アワード」、「金音奨(ゴールデン・ミュージック・アワード)」「総統文化奨」を何度も受賞していること、誕生が1995年と古く、その後、日本のフジ・ロック・フェスティバルへの参加や全米ツアーなど海外で精力的な活動を行っていること、霧社事件や二・二八事件、高砂義勇兵など、際どい政治的なテーマをモチーフにした曲づくりを行っていること、台湾独立派のスタンスであることなどが背景にある。今流行りのレジェンドのイメージだ。

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開場前の様子

 さて、26日、都内ライブハウスにソニックの“雄姿”を見に出かけた。午後6時開場。今回の縦断ツアーでは、各公演ともサポート・アクトが招待されており、福岡ではHYDROPHOBIA、大阪と名古屋ではBLOOD STAIN CHILD、東京ではCRYSTAL LAKEが出演した(仙台ではカタナカラスが出演する予定)。

 午後7時、日本のCRYSTAL LAKEの爆発的な重低音サウンドが会場を圧倒し、聴衆がジャンプし、こぶしを振り上げ、踊り狂う。約30分で会場は熱気に包まれた。楽器のセッティングを終え、ソニックが登場したのは、午後8時前だった。メンバーはFreddy Lim (ヴォーカル、二胡)・Jesse Liu(ギター)・Doris Yeh(ベース)・CJ Kao(キーボード)・Dani Wang(ドラムス)の5人。ステージ中央のスクリーンにはデモ隊、ゼロ戦…戦争や“死”をイメージさせる映像がモンタージュされる。※曲は、昨年リリースされた最新オリジナル・アルバム『武徳/Bú Tik』を中心に据えたものだった。Jesse Liuの見事なギターテクニックをはじめ、メンバーそれぞれの演奏技術のレベルの高さがブラックなビジュアル(仮面やメイク)を陳腐化させず、独特な世界観を醸し出していた。

午後9時前後には“サプライズゲスト(「METAL CLONE X」という元MEGADETHのマーティ・フリードマンとCHTHONICのフレディによる別バンド)が飛び入り参加。いつの間にか超満員になった会場は激しいサウンド、Freddyの呼びかけに応えてこぶしを振り上げる30代前後の若者たちの叫び声で満たされていた。アンコール演奏が何度も何度も続き、ラブホテル街のど真ん中にあるこのライブハウスは、スペシャルな1日を演出していた。

※楽曲

火燒島Set Fire to the Island

殘枝Legacy Of The Seediq

震洋Oceanquake

破夜斬Supreme Pain for the Tyrant

南十字星Southern Cross

薰空Kaoru

再闖Rise of the Shadows

鬼縛Forty-Nine Theurgy Chains

吉他solo Guitar Solo

共和Next Republic

玉碎Broken Jade

大械鬥Rage of my Sword

尼可拉斯Sail into the Sunset’s Fire

一級棒 (鐵色克隆東京) Ichiban (METAL CLONE X)

最後:鎮魂醒靈寺Quell The Souls In Sing Ling Temple

w/Marty Friedman & Takayoshi Ohmura

アンコール———–

暮沉武德殿Defenders of Bu-tik Palace

皇軍Takao

※急きょ取材をお願いし、写真撮影は禁止。オフィシャル写真を後で提供していただきます。

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