契約に関する進展がなくファンから先行きが不安視されていた林威助選手(元阪神)だが、ようやく、台湾リーグ中信兄弟(前・兄弟)との契約が成立した。台湾マスコミ数社の報道によると、2年の複数年契約で総額921万元。
昨年末に台湾プロ野球リーグ(中華職棒)・兄弟象隊からドラフト3巡目で指名された林威助選手だが、今年に入っても、兄弟との入団交渉が進まないままだった。昨年11月末に行われた台湾プロ野球リーグのドラフト会議で、3巡目で指名された台中出身の林威助選手。昨年のドラフト会議は、鄭凱文選手(元DeNA)や許銘傑選手(元西武)ら日本でプレーした選手が指名を受けるなど注目を集めた。鄭凱文選手は兄弟から1巡目指名、許銘傑選手はLamigoが2巡目で指名、義大は蕭一傑選手(元阪神)を3巡目で指名した。
林選手を指名した兄弟は、中国信託銀行への身売りなどの影響からチームの経営体制チーム名などが流動的な状況にあった。契約交渉は進まず、一部台湾メディアでは「日本の社会人野球チーム入り」の可能性も報道されていた。台湾プロ野球の規則では「指名後、3ヶ月以内に契約が成立しなければ、交渉権は無効となる」となるが、指名後3ヶ月以内ギリギリでの契約成立となった。
林威助選手の加入で、中信兄弟は周思齊、彭政閔らとともに台湾製の強力打線が期待でき、王勝偉選手の機動力も含め、攻撃力の強化が見込まれる。正式にチームのメンバーとして加わった林威助選手は、オープン戦出場を経て、台湾での公式戦に「デビュー」となる。