台北駐日経済文化代表処・沈斯淳代表が両岸問題について語る

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講演を行う台北駐日経済文化代表処の代表・沈斯淳駐日代表
講演を行う台北駐日経済文化代表処の代表・沈斯淳駐日代表

台湾の台北駐日経済文化代表処の代表・沈斯淳駐日代表は22日、日本プレスセンタービルにて行われたアジア問題懇話会で台日関係の現状と展望について講演した。

沈代表は冒頭、現在の台湾における外交の状況と国際情勢について説明し、台湾は国際社会の人道支援の提供者、文化交流の推進者、新しいテクノロジーとビジネスの提供者、中華文化のリーダーといった、5つの役割を果たし、国際社会に貢献していくことを馬英九総統は期待していると述べた。

日台間の関係については、昨年行われたWBCの試合や、宝塚歌劇団による台湾公演などを例にとり、日台双方の絆は素晴らしいと話し、またこのような友好関係の基礎のもとで日台間は各分野にも大きな進展がある。なかでも観光面は日台交流における大切な部分であり、昨年の日本から台湾への観光者数は143万人、台湾から日本への観光者数は222万人を記録しており、日台間は週に約400便もの往来があると述べ、今後はクルージングの連携も考えていきたいと、更なる観光面での進展に期待をよせた。

さらに両岸問題について、中国大陸と19個の協定を調印することにより、両岸関係の緊張情勢をエスカレートさせないように努力してきたと話し、両岸関係の交流については、台湾は経済貿易関係などの易しい問題を先に話し合い、その後に難しい問題を話し合うという立場をとっていると述べた。

また、台湾行政院大陸委員長の王郁琦は今年の2月11日、南京にて中国国務院台湾事務弁公室の張志軍主任と、六十数年間の両岸の離別から初の協議を開き、国際社会でも高く評価されたという。

講演後、記者からの「今回の両岸サービス業貿易協議の撤回を求める学生らによる立法院占拠についてはどう思っているか。また、日本の政治界からは何か反応があったか。」という質問に対して沈代表は、「特に日本からこの問題についての問い合わせはなかった。今回の状況に対しては、総統府、立法院、行政院がよく話し合って意思疎通し、理性的、平和的に知恵を絞って問題点を解決していくべき。」と答えた。

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