山本順三参議院議員インタビュー

0

亜東親善協会副会長として、APPU(アジア・太平洋国会議員連合)の事務局長として、愛媛県選出議員として、台湾との友好・交流活動に力を入れる自由民主党山本順三参議院議員に話を聞いた。

山本順三参議院議員(自由民主党)
山本順三参議院議員(自由民主党)

Q:台湾との関わりは。

A:平成16年に国会議員になったんですが、実は、台北駐日経済文化代表処許世楷元代表、玉澤徳一郎元衆議院議員、衛藤征士郎衆議院議員、石田真敏衆議院議員と私は(年齢は異なるが)早稲田大学の同じゼミ出身者だった関係で、許世楷代表から声がかかりまして、代表処で懇親を深めるようになったわけです。台湾との深いからみはそこからですね。

Q:APPUの事務局長をされているが。

A:APPU(アジア太平洋国会議員連合)は、1965年に岸信介元首相が台湾との接点をもって関係を続けていかなければならないということで創設されたもので、台湾が正式なメンバーの珍しい組織です。APPUの日本議員団々長として訪台もした関谷勝嗣元会長が愛媛県出身だった関係で、「お前が事務局長をやれ」と。中国系の参加国からの圧力がかかるなかで台湾の要望を支援するということをやってきました。台湾の応援団としてね。台湾の王金平立法院長はとくに熱心でAPPUのすべての会合に参加し、超党派の立法委員を大勢ひきつれて来日します。僕が懇意にしているのは李鴻鈞立法委員です。

Q:日台若手議連の会にも参加しているが。

A: 岸信夫会長とともに当初から参加しています。これも僕の台湾との関わりのひとつです。

Q:東日本大震災が日台関係にもたらしたものは。

Aある意味、台湾側も日本人の原点、“悲惨な状況下でも助け合い、暴動が起きるわけでもない”といったことを通して、かつての八田與一の話から始まる日本の素晴らしさを再認識していただけたのではないか。好きな国はどこかというアンケートでは日本は断トツで1位ですし、昨年は200万人を超える台湾人観光客が来日しています。震災がこうした交流の活発化のきっかけになっていることは間違いないでしょうね。同時に日中関係の問題も絡んで昨年、漁業協定が締結されたことは日台関係の深まりを象徴する出来事だと思います。

Q:経済・文化交流が盛んだが。

A:日本人にとって台湾が非常に重要な地域だということが理解され始めているし、順風が吹いていると思う。宝塚歌劇団の台北公演や今年の東京と九州で開催予定の台北国立故宮博物院の日本展開催なども大きな効果を上げ、ますます日台親善関係が強まっていくと思う。

Q:日台関係を重視する政党や政治家の動向。

A:わが党(自民党)には台湾に関心が深い人がたくさんいるわけですが、日華議員懇談会は超党派であることはいいのですが、自民党がここまで力をもってきたことを考えますと、主導権をもってもいいのではないかと思います。逆に言うと「我が自民党、しっかりせよ」と言いたいですね。

Q:亜東親善協会の副会長だが。

A:玉澤徳一郎元衆議院議員がずっと会長をされていて、数年前に現安倍首相(当時は民主党政権)が会長に就任した際に、“安倍さんは忙しい”からということで、大江康弘(現会長)前参議院議員と僕が副会長として補佐しろとなったわけです。今は大江会長を全力でバックアップしています。民間の組織は大事ですよ。

Q:愛媛での台湾関連の活動は。

A:愛媛県は台湾の自転車メーカー、ジャイアントと関係があります。中村時広知事とジャイアントの劉金標・董事長が仲がいいということなんですが。なぜ自転車かというと“しまなみ海道”には、日本のサイクリングのメッカといってもいい自転車・歩行者道があります。昨年(2千数百人規模)に続き、今年は10月にここで1万人規模のサイクリング世界大会を予定するなど、愛媛と台湾の関係は深まりつつありますが、この流れで昨年、松山空港と台湾の松山(しょうざん)空港を結ぶチャーター便が就航しました。愛媛県は、ゆくゆくは定期便の就航を目指し、自転車をベースにした様々な関係を模索していくと思いますが、農産物(みかん)の輸出など地域間交流も展開していくお手伝いをしていこうかと考えています。

●プロフィール

山本順三(やまもとじゅんぞう) 昭和29年10月27日生まれ。愛光中学・今治西高・早稲田大学政経学部卒業。川崎製鉄(株)入社。昭和58年愛媛県議会議員初当選(以来6期連続当選)、平成16年7月 参議院議員初当選。

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here